ソニーEマウントユーザー待望の望遠単焦点レンズ!FE200-600mm F5.6-6.3 G OSS

ShaSha編集部

はじめに

 2019年6月、ソニーから2本の望遠レンズが発表されました。
1本目は本レンズ“FE200-600 F5.6-6.3G OSS”、そして、もう1本は“FE600㎜F4GM OSS”の2本です。Eマウントの望遠レンズは純正レンズだと400㎜までカバーするラインナップでした。
 望遠レンズで他社の500㎜を使用していた筆者は、α7Ⅲを購入し「Eマウントの望遠側のレンズが増えないのかなぁ」と考えていたタイミングだったので、発表されたときはかなり驚きました。
 発売前ということでソニーストア銀座にお邪魔し、α7Ⅲを使用して撮影をしてきました。

ソニーEマウントレンズ最長の焦点距離(2019年6月現在)

 今までのソニーEマウントレンズラインナップでは”FE100-400㎜ F4.5-F5.6 GM OSS”と”FE400㎜F2.8 GM OSS”の400㎜が最長の焦点距離でした。
 焦点距離が200㎜増えたことによって、遠くを撮影するすべての環境・場面で恩恵が得られます。
例えばスポーツや乗り物は撮影しても良い区画が決められていることが多く、動物の撮影では近づけば近づくほど逃げられてしまうリスクがあります。
 あと数メートル近づければ・・・と思っていた皆様のそのお気持ち、このレンズが解決してくれそうです。

ズームしても伸びない“インナーズーム”のメリットって?

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本レンズの特徴の一つに、ズームをしても鏡筒が伸びない“インナーズーム”があります。
 

「インナーズームを採用したみたいだけど何が良いの?」

と疑問に思われた方へ、インナーズームの良さをお伝えします!
 インナーズームによる3点のメリット!
① 鏡筒が伸びないので、重心の位置が変わらず持っている時の負担が少ない
② 鏡筒が伸びるズームレンズと比べ、雨やホコリの混入リスクが少ない
③ 人が比較的多いテーマパークやサーキット場などで使用する際、ズームしても不意にぶつかるリスクが低い

とメリットがあります。
 どれも嬉しいことですが、特に①と②は撮影に集中できるという点で大きなメリットですよね。
(筆者の場合はテーマパークに行くことも多いので、実は③もめっちゃ嬉しいです)
 さらにズームリングを大きく回さずに焦点距離をコントロールできるので、ズームのために持ち替える必要がない印象でした。望遠レンズを片手で支えるのはかなり困難なので、嬉しいポイントです。

テレコンバーター対応

・テレコンなし

・ソニー 1.4X Teleconvertor [SEL14TC]

・ソニー 2X Teleconvertor [SEL20TC]

 ソニーからは焦点距離を1.4倍、2倍にする2種類のテレコンバーターが発売されています。皆さんも気になるであろうポイント「テレコンを使用するとAFスピードは大丈夫?」という点について、実際に試してきました。いざ使ってみると問題なく被写体へのピント合わせができ、筆者の取り越し苦労ということが分かりました。
 SONYさん、少しでも疑ってしまった私をお許しください…

第三の手ぶれ補正“mode3“とは

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手振れ補正スイッチには第三の選択肢となる“mode3”があります。
 通常の手振れ補正に対応のmode1、横方向の補正をオフにし流し撮りに対応のmode2に加えて、“400mmF2.8 GM OSS”にも搭載されたmode3が本レンズにも搭載されました。使用することで、不規則な動きをする被写体の撮影時に、被写体を追いかけていてもファインダー像が安定させてくれます。そうすることによってフレーミングが安定し、より撮影に集中できるようになります。実際に覗いてみましたが、シャッターボタン半押しした際のファインダー内がカクつかない印象でした。
 不規則な動きをする被写体の撮影時に効果を発揮するので、スポーツ撮影や動物の撮影時は瞳AFも相まって大活躍なんだろうなと思いました。

美しいボケ味

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(1/500秒 F6.3 ISO2000)

 Gレンズということで、もちろん描写力は高く、ボケは天下一品です。重要な絞り羽根は、「FE85mm F1.4 GM」や「FE135㎜ F1.8 GM」などボケ味に定評のある名レンズ達と同様に11枚の円形絞りを採用しています。焦点距離が長くボケ量が大きいうえに、美しいボケ味。写欲が湧きますね!(筆者の物欲も比例して湧きます…)

撮影後記

最長の焦点距離を持つレンズが登場し、ますます勢いを見せるEマウント。望遠レンズということで動体撮影に対して、どうすれば撮りやすいか意識していることが随所に見えました。
 同じ焦点距離の”FE600㎜ F4 GM OSS”が同時に発表されたことで、廉価版に思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際に触り、撮影した描写を見ると廉価版とゆうよりも兄弟機といった印象でした。
また、今回は望遠側の600㎜をフューチャーしましたが、広角側は200㎜なので幅広い撮影シーンに対応できるなと思いました。
Eマウントユーザーの皆様は「望遠レンズはどうしよう?」と悩みが増えますね!

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