【開発者インタビュー】魔法の道具「MC-20」への情熱をオリンパスへ直接聞いてきました!


オリンパスMC-20開発者の方へインタビュー!


MC20開発者インタビュー風景1.png
 今回はオリンパス株式会社様へ直接お伺いし、ShaSha初の試み「開発者インタビュー」を行いました。
 オリンパス株式会社 技術開発部門 光学システム開発本部 加藤様(写真左)と横山様(写真右)<以下敬称略>の、開発にかける想いをぜひご覧ください。 

2倍テレコン開発のきっかけは?


 1.4倍テレコンを発売した当初から、更なる望遠撮影ニーズがあることも把握しておりましたので2倍テレコンの開発は進めておりました。
 ただ1.4倍テレコンに比べると画質が劣る懸念がありましたので、お客様にもご納得いただける光学性能を提供できるか、試作品の作成・検証に時間をかけておりました。
 結果として、組み合わせて使用するレンズの解像力が非常に優れているため、2倍テレコンで拡大しても十分に高画質であり、お客様に納得いただけるだろうと製品化に踏み切りました。
 また1.4倍テレコンの発売時にはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF2.8 PROのみが対応レンズでしたが、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROが発売され、M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400㎜ F4.5 TC x1.25 IS PROが開発発表されました。テレコン対応レンズが増えてきたタイミングに、より超望遠・超望遠マクロ撮影をお客様に提供できるよう2倍テレコンを投入いたしました。

<オリンパス>


オリンパス/マイクロフォーサーズマウントは全機種使用可能か?


オリンパスレンズロードマップ.png


 現時点では以下の2本が使用可能です。
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

 また既に開発発表しておりますM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400㎜ F4.5 TC x1.25 IS PROも対応予定です。
 今後も対応レンズを増やしていけるよう検討しております。

<オリンパス>

 望遠レンズでもED 75-300mm F4.8-6.7 Ⅱのようなマウント近辺までレンズが詰まっているには取り付けができないとのことです。
 今後、対応レンズを増やしていくことを検討されているということで、非常に楽しみですね!

テレコンバーターに特殊レンズを取り入れている理由は?


特殊光学ガラスレンズ一覧
olympus-imaging 特殊レンズMAP.png



HRレンズ(高屈折率レンズ)について
 HRレンズは屈折率が高く、収差補正能力に優れたレンズです。テレコンバータは自身の収差の発生を最小限に抑えなければ、組合せて使用するレンズに相性が生まれてしまいます。
 そうならないよう、HRレンズをはじめとした4群9枚というレンズ構成で収差の発生量を抑えています。
ZEROコーティングの採用箇所
 採用箇所は開示しておりません。ただテレコンバータは、(対応レンズが増えれば)多くのレンズと組合せて使用するため、
可能な限り多くのレンズにZEROコーティングを使用し、どのような組合せでもゴーストやフレアの発生を最小限になるようにしました。
防塵・防滴・耐低温性能があるが、シーリング加工か?
 その通りです。弊社のPROレンズをはじめとした防塵・防滴の対応レンズは、ほこりや水分の侵入する部材の隙間すべてにシーリングを施し、より信頼性の高い防塵・防滴性能を実現しています。
 もちろん防塵・防滴を謳っているカメラ本体や組合せて使われるアクセサリも同様です。
<オリンパス>

他社同クラスと比較して非常にコンパクト。理由はあるか?


レンズ光線図式.png
 テレコンは同じ倍率であれば光を曲げるパワー(屈折力)が強くなるほど、製品全長を短くすることができます。一眼レフの場合、マウントからセンサまでの距離が長く、比較的弱いパワーで緩やかに光線を拡大させるため、製品全長は長くなりがちです。
 対してミラーレスはマウントからセンサまでの距離が短いため、パワーを強くして製品全長を短くすることができます。加えてセンササイズが小さいため、特にセンサ側のレンズ径を小さくすることができ、比較してコンパクトな設計になっています。
<オリンパス>

最短撮影距離(最大撮影倍率)向上、背景は?


近接能力説明スライド.png
 2倍テレコンであるため、最大撮影倍率が2倍になるのは当たり前ですが…弊社のPROレンズは近接性能に優れた設計となっており、どのレンズもより被写体に近づけるよう設計されております。2倍テレコンと組合せることで、マクロレンズ並みのクローズアップ撮影(等倍に近い)が可能となります。
<オリンパス>


 オリンパスユーザーなら言うまでもなく、ご存じない方にもお伝えしたいのですが、オリンパスのレンズはクローズアップの撮影倍率が本当に凄いです!
 先日キタムラライターの秋元が出した【レビュー】1200㎜が手持ちで撮れる!?オリンパスMC-20 は“もっと遠くを撮りたい“を叶えるテレコンバーターです!にも掲載があるように、マクロに近い撮影を機動力高く撮影できるのは素晴らしいですね。

~最大撮影倍率参考値~
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO(最大撮影倍率:0.6倍相当)
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO (最大撮影倍率:0.6倍相当(Wide) / 0.42倍相当(Tele))
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + MC-14(最大撮影倍率:0.6倍相当)
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14(最大撮影倍率:0.67倍相当)
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + MC-20(最大撮影倍率:0.84倍相当)
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20(最大撮影倍率:0.96倍相当)

最後に


 いかがでしたでしょうか?
 今回の開発者インタビューだけでなく、先日キタムラライターの秋元が出した【レビュー】1200㎜が手持ちで撮れる!?オリンパスMC-20 は“もっと遠くを撮りたい“を叶えるテレコンバーターです!も併せてご覧いただければ、筆者と同様にテレコンへの印象が「撮影の手法や環境を大きく変えることができる、魔法の道具」になるのではないかと思います。
(マスターレンズの構想もお聞きしましたが、「今後のお楽しみにしてください!」とのことです…!)
 ご協力いただきましたオリンパス様、ありがとうございました!