【レビュー】最新ファームウェア公開!ニコンZ 6を使用した瞳AF特集!|水咲奈々


Z 6で瞳AF性能レビュー


 令和元年5月16日にニコン Z シリーズの「ファームウェア Ver.2.0」が公開されました。連写性能や暗所AF性能向上なども嬉しいバージョンアップ内容ですが、瞳AFが新搭載されたことはなによりも大きな特徴であり、Zユーザーには喜ばしいことでしょう。今回は、Z 6を愛用している筆者がポートレート撮影での瞳AF性能についてレビューします。

カメラに近いほうの目を素早く検出


Z60_5004_ps.jpgZ60_5004_ps_目切り出し.jpg
■ニコン Z 6 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S F1.8 1/60秒
+1.0EV ISO1800 WB:オート
モデル:宮下茉里亜


 ピントを合わせる位置は、ポートレートのセオリー通り、カメラに近いほうの目とします。AFモードはAF-Sで、AFエリアモードは顔・瞳認識の働くオートエリアAFに設定。レンズはすべて「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」を使用して、絞り開放で撮影しました。

 この作例写真のカメラに近いほうの目は、モデルの左目になります。再生画面でマルチセレクターの中央にあるOKボタンを押すと、ピントを合わせた瞳が拡大再生されます。拡大すると、マツゲが一本一本数えられるほどシャープに描写されているのが確認できます。

 撮影時は、モデルにカメラを向けた段階ですでにカメラに近い左目を認識して、検出したことを表す黄色いオートフォーカスの枠が瞳の部分に表示されていました。AFモードがAF-Sのときは、シャッターボタンを半押しするとこのフォーカスポイントが緑色に変わり、シャッターボタンを押し込むと撮影ができます。Z 6は背面液晶が綺麗で見やすいので、小さなフォーカスポイントがどちらの瞳を認識しているかを確認しやすかったです。

横顔の瞳もバッチリ認識


Z60_5060_ps.jpgZ60_5060_ps_目切り出し.jpg
■ニコン Z 6 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S F1.8 1/60秒
+1.0EV ISO1800 WB:自然光オート
モデル:宮下茉里亜


 モデルが横を向いていて黒目が見えていない状態でも、瞳AFはしっかりと働いてくれました。ふたえのラインとマツゲをくっきりとシャープに描いているのが、拡大画像で確認できます。

 瞳と顔を認識したときに表示される黄色いフォーカスポイントは、被写体が動くと追従してくれるので、モデルのポーズ替えや、寄りや引きなどの構図替えのときもAFが迷うことなく素早く撮影が行えるのは、撮影のリズムが大切なポートレート撮影には重要なポイントです。

 このままモデルが後ろを向いて瞳がまったく見えなくなると、瞳認識から顔認識に変わり、前を向き直って瞳が見えるようになると瞳認識に変わるので、振り向きの瞬間などの動きのあるポートレート撮影が、よりしやすくなりました。

ローライトAFで薄暗い場所でも素早く撮影可能!


Z60_5390_ps_1 - コピー.jpgZ60_5390_ps_等倍切り出し.jpg
■ニコン Z 6 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S F1.8 1/250秒
-1.0EV ISO500 WB:4000K
モデル:響


 筆者所有のZ 6は、今回のアップデートでAFの低輝度側の検出限界値が-2EVから-3.5EVに、ローライトAF機能をオンにしているときは、-6EVまで拡張されました。筆者は、作品撮影でよく訪れる薄暗い水族館での撮影のために、高感度性能の高いZ 6を購入したのですが、その恩恵がこのアップデートでさらにパワーアップされました。作例のように真っ暗なスタジオに灯された微かな照明でも、AFは迷うことなく被写体の瞳を捉えました。

直感的な操作で瞳の選択も楽々


Z60_5295_ps_1 -.jpgZ60_5295_ps_目切り出し.jpg
■ニコン Z 6 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S F1.8 1/60秒
+1.7EV ISO1250 WB:5000K
モデル:宮下茉里亜


 ピントを合わせたい瞳は、カメラ背面のマルチセレクターかサブセレクターで選択が可能です。セレクターを合わせたい瞳の方向に押すだけで、黄色いフォーカスポイントを左右の瞳に、もしくは複数人被写体がいる場合は、誰のどの瞳にも合わせられます 任意の方向にセレクターを押すだけの直感的な操作なので、縦位置撮影のときも左右が混同せず、楽にピント合わせが行えます。

ポートレート撮影の強力なパートナー


 絞り開放でのポートレート撮影は、背景はもちろん、モデルの顔のパーツや表情を優しく表現するのにぴったりでお勧めの撮影方法なのですが、少しのピントのずれが失敗写真を生み出してしまいます。かといって、ピントばかりに気を取られて、光の状態や構図、モデルとのコミュニケーションがおろそかになっては本末転倒です。本機は、素敵な作品を生み出す頼れるパートナーとなってくれることでしょう。