【ニコンZ 6 レビュー】ニコンZ 6は良いカメラ!スペックシートにない良さが満載!

ShaSha編集部

はじめに

 ニコンZ 6はニコン初のフルサイズミラーレスとなる“Z マウント”を搭載したミラーレスカメラです。
 同時に発表された、4575万画素の高画素モデル“Z 7”と比較して、2450万画素と画素数は控えめなものの、常用ISO感度や連写性能など優れている部分もあります。
 そのバランスの良さから、ニコンD750を使用している方の中には「D850かZ 6か。それとも今後出る?D750の後継機か迷う・・」なんて方もいらっしゃると思います。(その気持ちわかります)

Z 7と共通点が多いボディの造り

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 ニコンZ 6のボディスペックを見てみると、同じフルサイズミラーレスカメラのZ7と共通している部分がたくさんあります。
 ボディにはシーリングが施されており、防塵防滴の仕様です。撮影した日は雨が降っていましたが、安心して撮影に臨めました。雨の日の撮影は億劫になりがちなので、逆に「植物に雫が乗ったキレイな写真を撮ってみよう!」となるかもしれません。
 外観部分を見ると、ボタンのレイアウトやモードダイヤルのロックボタン、ボディ前面のファンクションボタンの数も同じです。ファンクションボタンは設定できる数に影響するため一緒なのは嬉しいですね。

 私が特に良いなと思ったのは、ファインダーと背面液晶モニターの解像度がZ 7と同じであることです。
 ハイエンド機とミドルクラス機で解像度が異なることがあるだけに驚きました。ファインダーとモニターは写真を撮るとき・撮った写真を見るときに影響します。特に現在一眼レフカメラを使用している方にとっては、ミラーレスの特徴である電子式ビューファインダー(EVF)がどのように映るかは気になりますよね。EVFでありながらも高精細で、ニコンが「撮影すること」をとても大切にしているんだなと思いました。

2450万画素のフルサイズセンサーが描く、美しい描写

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■使用レンズ:NIKKOR Z 24-70 F4 S
1/400秒 F4 ISO400

 画質に関して同時発表だったため、どうしてもZ 7と比較されてしまいます。しかし、Z 6も高精細なフルサイズセンサーを搭載しており、2450万画素も一般的な使用用途であれば高精細です。
 作例は道端に咲いていた花を撮影したものですが、雨でぬれた花の質感や葉っぱのみずみずしさをしっかり写してくれました。

高い高感度耐性

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■上写真:1/125秒 F4 ISO25600
下写真:1/160秒 F4 ISO51200
どちらもレンズ「NIKKOR Z 24-70 F4 S」を使用
WB、ピクチャーコントロールはどちらもオート。高感度ノイズ低減を「強め」に設定

 常用ISO感度は100-51200(拡張204800まで:メーカー公式HPより引用)。さらに裏面照射型センサーを搭載したことと、新エンジンの性能のおかけで暗所を撮影した写真でもクリアな描写に仕上がります。
 常用ISO感度が高いことは暗所だけでなく、スポーツや動物、乗り物など動きが速い被写体の撮影時も大いに助かります。「シャッタースピードは上げたいけど、絞りはF8にしたい。でもノイズが出るのはイヤ・・」
 その願い、叶いますよ!

一瞬を逃さない。最大12コマ/秒の高速連写!

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■使用レンズ:NIKKOR Z 24-70 F4 S
1/800秒 F4 ISO400

 Z 6は最大12/秒(14bitRAWで撮影時は9コマ/秒:メーカー公式HPより引用)です。ここ最近はミラーレスカメラを触る機会が多かったので、「ふーん。速いね。」くらいに思っていました。
 しかし最大12コマ/秒って、よくよく考えてみればニコン一眼レフのフラッグシップ機のD5と同等クラスのスピードです。これって凄くないですか?ミラーレスは、一眼レフと構造が異なることから可能にしていると思うと、技術の進歩を感じます。
 超一流スポーツカメラマンも使用する一眼レフと同じレベルの連写枚数って、物欲そそられます。。

チルト液晶でローアングル、ハイアングルからの撮影が楽に・・!

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■使用レンズ:NIKKOR Z 24-70 F4 S
1/800秒 F4 ISO400

 Z 6は、Z 7と同様、上下に可動が可能なチルト液晶を搭載しています。ローアングルやハイアングルからの撮影でも、液晶モニターを自分に向けることで楽な姿勢で撮影ができます。
 私が普段使用している一眼レフの、D750と比較するとチルト液晶のライブビュー使用時のオートフォーカスがかなり速く、ストレスなく撮影ができました。さらにタッチパネルがかなり使いやすく、撮影時のピント合わせや拡大表示をスマホのように簡単に操作できました。(これ結構うれしかったです)

撮影後記

 発表されたとき、XQDのシングルスロットであることやバッテリーの容量、スペックを他社製のフルサイズミラーレスカメラと比較されることも多かったZ 6。
 しかし、一眼レフ機が持つ、抜けの良いファインダーの技術を活かし、とても見やすいファインダーに加えて美しいディスプレイ。握りやすいグリップと右手で多くの操作が完結できるボタン配置。そして、フルサイズならではの描写力の高さ。
 スペックシートでは分かりにくい感覚的なところですが、Z 6はこれらが良くできているため、被写体に集中して撮影することができました。(恥ずかしながら、どこか違和感を覚えると被写体に集中できなくなってしまうことがあるんです)
 スペックシートだけで決めるのではなく、ぜひ実機を触ってステップアップの選択肢に考えてみては、と思いました

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