オリンパス E-M5 MarkIIレビュー|OM-Dシリーズあなたならどちらを選ぶ?前編

OM-Dシリーズ比較画像TOP

オリンパスのミラーレス一眼カメラOM-Dの特徴


 2019年10月現在、多くのメーカーからミラーレス一眼カメラが発売されている。カメラメーカーの中でいち早くミラーレス一眼カメラを投入したオリンパスには、現在レンジファインダーカメラ風の外観を採用しているPENシリーズと、「機動力」をテーマにした一眼レフカメラのスタイルを継承するOM-Dシリーズの2系統が存在する。その中でも本格志向のユーザーに人気があるのは、やはり一眼レフカメラスタイルのOM-Dシリーズだ。

 ところで、カメラからミラーボックスをなくしたのに、なぜまた一眼レフカメラスタイルに?と不思議に思う方もいるかもしれない。これは長い年月をかけて支持されてきた「ファインダーを覗いてシャターを切る」という撮影方法は、EVF(電子ビューファインダー)になっても変わらず根強い人気があるからだと考えられる。

 この記事執筆時現在、オリンパスOM-Dにはエントリー機からプロ機まで4機種のカメラがラインナップされている。搭載されるイメージセンサーはすべて4/3型 Live MOS センサーとなっており、画素数の違いがあれどもセンサーサイズは同じものだ。これにより、どの機種を選んでも同じレンズ焦点距離であれば写る範囲に違いはない。ここがフルサイズとAPS-Cサイズセンサーがラインナップに混在する他メーカーとの大きな違いだ。

 つまり、オリンパス一眼カメラのラインナップにおいては、センサーサイズの違いでどのシリーズのカメラを選ぶかを悩む必要はなく、純粋に自分が必要とするカメラのスペックで選択することができる。特にカメラを二台以上併用する際には、交換レンズの汎用性などから、センサーサイズが統一されていることにより利便性が高くなる。この明快さはカメラを選ぶ際に重要な項目のひとつとなる。

 今回はオリンパスOM-Dの中でも人気の高い、ミドルクラスの二機種をピックアップして、その特徴について解説することにしよう。今回ピックアップするのは、E-M5 MarkIIとE-M1 MarkIIで、前編の本記事はE-M5 MarkIIをピックアップする。

OM-DのコンセプトモデルE-M5シリーズ


 オリンパスOM-Dシリーズの最初のカメラ「OM-D E-M5」が登場したのは2012年3月。このとき既にオリンパスからはPENシリーズが発売されており、”ミラーレス”という新しいコンセプトが注目され人気のカメラとなっていた。

 そこにEVF(電子ビューファインダー)を内蔵したOM-D E-M5が投入された。E-M5はミラーレスカメラの大きな特徴であるコンパクトさはそのままに、ファインダーを覗いて撮影する一眼レフカメラ本来の撮影スタイルを本格的に取り入れたカメラだ。それまで、手軽に撮影できるスナップカメラとしてユーザーに受け止められていたミラーレスカメラは、これを機に一眼レフカメラからの進化系としての位置付けを獲得した。

 このOM-D E-M5の登場は、かつてオリンパスから1970年代から2003年まで発売されていたフイルム一眼レフカメラ「OMシリーズ」のデザインを積極的に取り入れたことで、最新機種でありながらクラシカルなデザインを持つカメラとして、デジタル一眼カメラの世界に新風を吹き込むこととなった。そしてそのコンセプトは後継機となるOM-D E-M5 MarkIIにも引き継がれている。

充実した基本性能とクラシカルなスタイルが魅力的なE-M5 MarkII


 2015年2月にE-M5の後継機として登場したOM-D E-M5 MarkIIは、イメージセンサーの画素数こそ1,605万画素とE-M5から変わりはないが、シャッター速度最大5段分のボディ内5軸手ぶれ補正の搭載やEVFの改善など、基本性能が大きくブラッシュアップされた機体となっている。
 発売から既に4年が経過した現在でも現行機としてラインナップされており、一般的にモデルサイクルが短いデジタル一眼カメラの中では、ロングセラー機と呼べる存在となっている。


・マイクロフォーサーズ規格マウント 有効画素数1605万画素4/3型Live MOS センサー
・常用ISO感度200-5000 拡張ISO感度 LOW(ISO100相当)6400-25600
・連写H 最高10コマ/秒・連写L 最高5コマ/秒 電子シャッター1/16000~60秒
・ハイスピードイメージャAF 撮像センサーシフト式ボディ内5軸5段分手ぶれ補正
・視野率約100%/約1.30倍~約1.48倍 約236万ドット液晶ビューファインダー
・3.0型2軸可動式背面液晶モニター
・UHS-I/II SDXC/SDHC/SDメモリーカードスロット
・動画記録方式 MOV(MPEG-4AVC/H.264) , AVI(Motion JPEG) ,4Kタイムラプス動画対応
・ハイレゾショット(40M画素相当)

※オリンパスHPより抜粋


 E-M5 MarkIIはOM-Dのコンセプトモデルシリーズであることから、オリンパスがミラーレス一眼に込める想いを、そのモデルの開発時点においてもっとも色濃く反映されたカメラであるように感じる。

 ミラーレス機の軽量コンパクトはそのままに、独立した二つのダイアル、シンプルな操作性に特化したボタン類の配置実現、堅牢なマグネシウム合金外装の採用と防塵防滴処理および耐低温対応など、さまざまな撮影シーンでもトラブルなく撮影に集中できる。

 またユーザーは必要に応じて専用アクセサリーの大型グリップ、および縦位置シャッターボタンを備えるパワーバッテリーホルダーを組み合わせることもできる。まさにユーザーの撮影スタイルにあわせた運用ができるカメラだ。

EM5II_Y9272957.jpg
■E-M5 MarkIIのデザインは、ボディ天面中央のペンタプリズム風のファインダー部の形状やボタンの配置など、かつてのフィルムカメラOM-4/OM-3をどことなく彷彿させる。

EM5II_P9147571.jpg
■筆者のE-M5 MarkIIおすすめセットアップ。パワーバッテリーホルダー HLD-8を装着してホールド性をアップし、小型軽量な高倍率ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3と組み合わせて、軽快かつオールマイティなスナップスタイルに。


 E-M5 MarkIIが発売されて既に4年以上が経ち、そろそろ後継機の登場を望む声も耳にするが、もともとの基本性能が高いことから現在においても十分に活躍してくれるカメラである。
 更にオリンパスのデジタル一眼カメラでは、発売開始後もファームウェアの更新により、新たな機能などが追加されることが頻繁にある。E-M5 MarkIIでは現時点において、最新ファームウェアVer4.0までが公開されておりユーザーであれば誰でもダウンロードして更新することができる。
 これにより発売後に他機種に追加された機能(もしくはその一部)がE-M5 MarkIIでも使用可能となるのだ。これはユーザーにとってとても嬉しいサービスだ。

 その中でも私が注目する追加機能は、Ver2.0で追加されたライブコンポジット撮影とフォーカスブラケットモード、Ver3.0で追加されたマイセットバックアップだ。これらの追加で上位機種と同等の撮影とカメラ設定の保存が可能となった。バージョンアップでの機能追加はとてもお得なのだ。

いまが買い時?豊富な中古在庫も狙い目!


 現在、私はE-M1X、E-M1 MarkIIと併用してE-M5 MarkIIも第一線で使用している。上位二機種と比較すると若干センサーの解像度に約1605万画素と若干見劣りはするが(E-M1X、E-M1 MarkIIは約2037万画素)、一般的な撮影であればまだまだ十分に活躍してくれるはずだ。
 発売から4年以上が経ち量販店では比較的手にしやすい価格になっており、これから本格的なミラーレス一眼カメラを手に入れようと考えている方にはお手頃の一台だ。

E-M5中古netshopキャプチャ画像
※2019年9月末時点での表示イメージ


 また中古市場にも多くの機体が出回っており、ShaShaを運営するカメラのキタムラの「ネット中古」では、この記事掲載の10月時点において、ボディのみなら3万円後半から、レンズキットでは6万円台から探すことができる。
 予算に合わせてちょうど良い程度の機体を探す楽しみもあるだろう。

▼カメラのキタムラ ネット中古 E-M5 MarkIIの在庫を見る

E-M5 MarkII 作例紹介


01_Y9140523.JPG
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3
■撮影環境:ISO200 F5.0 1/125 絞り優先モード +1EV



02_Y9140564.JPG
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3
■撮影環境:ISO200 F5.0 1/2000 絞り優先モード +0.3EV



03_P2202129.JPG
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II
■撮影環境:ISO200 F8.0 1/500 絞り優先モード +0.3EV



04_P2240223.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
■撮影環境:ISO100 F4.5 1/60 絞り優先モード +2EV



05_P2240610.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
■撮影環境:ISO400 F2.0 1/13 絞り優先モード -0.3EV



06_Y9191184.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
■撮影環境:ISO200 F5.6 1/400 絞り優先モード +0.7EV



07_P2220357.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
■撮影環境:ISO1600 F2.8 1/400 絞り優先モード



11_Y9303010.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
■撮影環境:ISO200 F1.2 1/40 絞り優先モード +1.3EV


08_Y9151022.JPG
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3
■撮影環境:ISO200 F4.5 1/400 絞り優先モード +1.3EV


10_Y9191195.jpg
■使用機材:E-M5 MarkII,M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
■撮影環境:ISO200 F3.2 1/160 絞り優先モード +0.7EV
■モデル:MANA


 さて次回公開予定の後半では、オリンパスの上級モデルOM-D E-M1 MarkIIについてお話させていただく予定だ。プロフェッショナルモデルのE-M1Xが登場するまではハイエンド機としてOM-Dシリーズを牽引してきたモデル。そのモデルコンセプトに迫りながら、ミドルクラスのミラーレス一眼カメラの実力を紐解いていこう。

後編に続く