ソニー レンズ用マウントアダプター「LA-EA5」|あの名玉レンズがよみがえる

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はじめに


 発表は突然やってきた。ボディやレンズならばいろいろなウワサが事前に錯綜するのだが、この製品の情報はウワサの影もありませんでした。Aマウントを所有している方にとっては、とても朗報だったのではないでしょうか。名玉と言われるAマウントの「Planar T* 85mm F1.4 ZA」が、このマウントアダプター「LA-EA5」を使えば、Eマウントボディの「α7R IV」および「α6600」で像面位相差AFが使用できるようになったんです。早速、Aマウントレンズをマウントアダプター「LA-EA5」使用して撮影をしてみました。

Aマウントレンズ用マウントアダプター「LA-EA5」の特徴と注意点


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 マウントアダプター「LA-EA5」を使用するにあたっては、いくつか注意点があります。まずはレンズと使用できるボディの組み合わせ。SSM/SAMレンズで像面位相差AFに対応する機種は、「α7 III」「α7R III」「α7R IV」「α6100」「α6400」「α6600」「α9」「α9 II」「α7S III」「α7C」。多くのAマウントレンズが現行のαで対応可能になりますが、「Sonnar T* 135mm F1.8 ZA」や「Planar T* 85mm F1.4 ZA」などのレンズはレンズ内モーター非搭載モデルになる為、像面位相差AFに対応するのは「α7R IV」および「α6600」のみになっています。その他の機種でマウントアダプター「LA-EA5」を使って、レンズ内モーター非搭載モデルのレンズを使用する際には、オートフォーカスは作動せずマニュアルフォーカスになるので注意が必要です。

 従来のマウントアダプターとの違いを整理すると下記の様になります。「LA-EA5」は小型化されてより使いやすくなったのが分かると思います。動画を撮影する際にはオートフォーカスが作動しませんので、動画撮影で使う際には注意が必要です。

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α7RⅣで、Planar T* 85mm F1.4 ZAを使ってみました



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 α7RⅣボディに早速、マウントアダプター「LA-EA5」とAマウント「Planar T* 85mm F1.4 ZA」
を装着してみました。

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 ワクワクしながら届いたマウントアダプター「LA-EA5」と「Planar T* 85mm F1.4 ZA」を装着しα7RⅣの電源をON。しかしオートフォーカスが動かない。レンズの故障かな?と一瞬慌てましたが・・・ 原因は、α7RⅣのファームウェアのバージョンアップ忘れでした。α7RⅣでマウントアダプターLA-EA5に対応するには、最新のファームウェア(バージョンVer. 1.20)が必須です。因みにSSM/SAMレンズに関しては、ファームウェアのバージョンアップしなくてもオートフォーカスも稼働するので、気が付かない場合もあるかも知れません。使用する場合は、ボディーのファームウェアのバージョンアップをお忘れなく。
※ILCE-7RM4本体ソフトウェアアップデート (Windows) Ver. 1.20はこちら

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 急いでα7RⅣのファームウェアのバージョンアップを実施し、再度マウントアダプター「LA-EA5」と「Planar T* 85mm F1.4 ZA」を装着し電源をON。無事にオートフォーカスも作動し一安心。早速我が家の猫を撮ってみました。

 オートフォーカスのモードはコンティニュアンスモードで、フォーカスエリアはワイドにして動物瞳AFをオンにして撮影してみたところスムーズに猫の瞳にオートフォーカスでピントが合い、動く猫の瞳をしっかりと追い続けてく、あの「Planar T* 85mm F1.4 ZA」がEマウント同等に作動して撮影できる事に感動しました。実際のファインダー状況を動画で撮影してみたのでオートフォーカスの動きをみてみてください。


 しかし、気になる点も無い訳ではありません。レンズ内モーター非搭載のレンズなので常にピントを追い続けるコンティニュアンスモードでの撮影は、最新の駆動が静かなレンズになれているとオートフォーカス駆動の音がちょっとうるさく感じるかもしれません。
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■撮影機材:SONY α7RⅣ + Planar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)+ マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/160秒 絞りF1.4 ISO800 焦点距離 85mm

 ちょうど群馬県に撮影に出かけるタイミングにあったので、Planar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)+ マウントアダプター「LA-EA5」を持ち出して季節外れのひまわり畑で撮影をしてみました。※撮影日2020年11月18日

 撮影場所は、群馬県富岡市の「丹生の丘ひまわり畑」。管理されている方にお話を伺ったところ、通常であれば夏の開花なのですが2020年は長梅雨などの雨の影響で枯れてしまい、再度、種を撒きなおした事により10月から11月中旬の開花になったとの事です。今年限定の秋のひまわりです。Planar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)の美しいボケとピントの合っているところのしシャープさは、流石名玉レンズと呼ばれる所以です。
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■撮影機材:SONY α7RⅣ + Planar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)+ マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/8000秒 絞りF1.4 ISO100 焦点距離 85mm

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■撮影機材:SONY α7RⅣ + Planar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)+ マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/2500秒 絞りF1.4 ISO800 焦点距離 85mm

α7RⅣで、Vario-Sonnar T* 24-70 mm F2.8 ZA SSM IIを使ってみました


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 次にVario-Sonnar T* 24-70 mm F2.8 ZA SSM IIをマウントアダプター「LA-EA5」を介してSONY α7RⅣに装着してみました。こちらのレンズは超音波モーターSSM(Super Sonic Wave Motor)を使っているレンズなので、先にレビューしたPlanar T* 85mm F1.4 ZA(SAL85F14Z)ほどの使用できるボディの制限は無く(α7Cでも問題なく作動)、オートフォーカス動作も静かでストレス無く使用できました。


 動きまわる猫にも動物瞳AFでピントも追従。
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■撮影機材:SONY α7RⅣ + Vario-Sonnar T* 24-70 mm F2.8 ZA SSM II+ マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/60秒 絞りF2.8 ISO800 焦点距離 60mm


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■撮影機材:SONY α7RⅣ + Vario-Sonnar T* 24-70 mm F2.8 ZA SSM II+ マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/100秒 絞りF2.8 ISO1600 焦点距離 45mm

α7RⅣで、ミノルタAF REFLEX 500mm F8を使ってみました


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 マウントアダプター「LA-EA5」が発売されて、Planar T* 85mm F1.4 ZAとともにもっとも使いたかったレンズがミノルタAF REFLEX 500mm F8です。このミノルタAF REFLEX 500mm F8は、反射望遠レンズ(レフレックスレンズ・ミラーレンズ)で、オートフォーカスが使える反射望遠レンズは、ミノルタAF REFLEX 500mm F8とその後継のソニーAF REFLEX 500mm F8しかありません。ミノルタバージョンのAF REFLEX 500mm F8は2006年12月からソニーブランドに変更になりましたが、その後2010年には生産完了しており、現在では中古で入手するしか方法がないレンズです。
反射望遠レンズは通常の望遠レンズより小型、軽量で、さらに原理的に色収差が発生しないという特徴を持っています。そして点光源のボケが、円形ではなく独特なリング状になる現象が発生するのが大きな特徴です。しかし、このレンズ少し制限があります。オートフォーカスで作動するのですが、オートフォーカスのエリアは中央のフォーカスエリアに限られます。


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■撮影機材:SONY α7RⅣ + ミノルタAF REFLEX 500mm F8 + マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/800秒 絞りF8 ISO400 焦点距離 500mm


 後ろの自転車に太陽光が反射し強い点光源が発生。こういったシーンでは、反射望遠レンズ特有のリングボケが発生します。このリングボケを嫌う人もいますが、このレンズにしか出せない味わいですので筆者にとってはお気に入りのレンズです。
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■撮影機材:SONY α7RⅣ + ミノルタAF REFLEX 500mm F8 + マウントアダプター「LA-EA5」
■撮影環境:シャッター速度1/800秒 絞りF8 ISO400 焦点距離 500mm

 このリングボケを楽しむために、ちょっと動画を撮影してみました。マニュアルフォーカスで合えてピントを外して夕日が照らす水面を撮影しています。リングボケをとても分かりやすく表現することができていると思います。



まとめ


 マウントアダプター「LA-EA5」を使用し始めてまだそれほど日数は経過していませんが、すっかり欠かせないアイテムになりそうです。オートフォーカスも申し分なく動作するので、しばらくは手持ちのAマウントレンズを持ち出して撮影を楽しもうと思っています。
Aマウントレンズ資産をお持ちのユーザーにとっては、EマウントボディでAマウントレンズを有効に活用できるアイテムとしてとても重宝するのではないでしょうか。
またREFLEX 500mm F8などは現行品のレンズではないので、中古で購入して楽しむの面白いと思います。


■写真家:坂井田富三
写真小売業会で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。 撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ、ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。
・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・日本風景写真家協会 会員
・NPO法人 フォトカルチャー倶楽部 参事
・一般社団法人 日本フォトコンテスト協会 理事
・一般社団法人 日本写真講師協会 理事
・ソニーαアカデミー講師
・クラブツーリズム写真撮影の旅・ツアー講師