DJI Mini 2 レビュー|4K撮影やズームを可能にした199gの小型ドローン

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はじめに


 2019年10月に発売され人気を得た199gの小型ドローン「MAVIC MINI」の登場から約1年たち、その後継機として、「DJI Mini 2」がDJIから発売になりました。名称が少々変わって「MAVIC」の名称が外れましたが、機体重量は199gを保持しながらもスペックはレベルアップしています。

 この「DJI Mini 2」には発売形態には、「DJI Mini 2本体」と「DJI Mini 2 Fly More Combo」の2種類があります。特におすすめなのが「DJI Mini 2 Fly More コンボ」です。「Mavic Mini Fly More コンボ」には、本体の他に予備バッテリー追加2個やバッテリー充電ハブ、予備プロペラ、収納バックなのでアクセサリーが充実したセットになります。特に小型軽量な「DJI Mini 2」はバッテリーも小型の為、飛行時間が大型のドローンより短くなっています。ドローン飛行を楽しむには予備のバッテリーが必須です。「Fly More コンボ」では予備バッテリーをまとめて充電できる「2WAY 充電ハブ」もセットになっており、効率よくバッテリーを充電できますので、初めて購入する方には「Fly More コンボ」がおススメです。もし、先代の「MAVIC MINI」を持っていてバッテリーの予備もあるのであれば、「DJI Mini 2」は「MAVIC MINI」のバッテリーも使用は可能です。
※「DJI Mini2」は「Mavic Mini」のバッテリーを使用できますが、電力が下がり、合計重量が200 gを超えるので飛行には注意が必要です。

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【左】DJI Mini 2、【右】DJI Mini 2 Fly More Combo

特長とMAVIC Miniからの変更点


 「MAVIC MINI」から「DJI Mini 2」になって大きく変更された点は動画撮影の解像度。カメラセンサーサイズは変わっていませんが、「MAVIC MINI」は2.7kであったのに対して、「DJI Mini 2」は4k対応になりました。4K対応になった事に合わせて新たにデジタルズーム機能も搭載されました。4Kモードでは2倍ズーム、2.7Kモードでは3倍ズーム、FHDモードであれば4倍ズームに対応が可能になり、動画撮影の幅も広げることができるようになりました。

 また静止画においても撮影できるピクセル数に変化ないものの、「DJI Mini 2」はRAWデータの撮影保存が可能になった事が大きな変更点です。写真を撮るユーザーにとってはRAWデータで撮影できるのは、後処理で画像の調整がしやすい利点があります。

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 仕様部分を簡単な表にして比較してみました(赤字は前機種と異なる部分)
スペック比較表_DJI Mini 2とMAVIC MINI.jpg

 本体の形状はほとんど変化が無く、パッと見では「MAVIC MINI」と「DJI Mini 2」の見分けはつきません。
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 しかし機体の正面から見ると、改良された部分がよく分かります。
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【左】DJI Mini 2、【右】MAVIC MINI

 「DJI Mini 2」はカメラ部分に4kの文字が印字されています。そして機体の前部に新たにLEDライトが搭載されました。この前部にLEDライトが搭載された事によって、フライト中の機体の前後確認が分かりやすくなりました。

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【左】DJI Mini 2、【右】MAVIC MINI


 機体の後部を見るとUSBの仕様が変わったのが分かります。「DJI Mini 2」は、USB Type-Cに変更されています。USB Type-Cのコネクタは上下対称なのでケーブルの接続に戸惑うことがありません。

 この機体のUSBの仕様変更に合わせて、「Fly Moer コンボ」のセットにある「2WAY充電ハブ」の充電ポートの仕様もUSB Type-Cに変更されています。このあたりの仕様が統一されて変更されているのも使い勝手をよく考えられていると思います。

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【左】MAVIC MINI、【右】DJI Mini 2の「Fly Moer コンボ」セットの「2WAY充電ハブ」

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DJI Mini 2の「Fly Moer コンボ」セットの「2WAY充電ハブ」


 本体部分とは異なりますが「Fly More コンボ」セットにある収納バック。これに関しては大きく形状が変わりました。「MAVIC MINI」はハンドポーチ型の収納バックでしたが、「DJI Mini 2」は上位機種の「Mavic Air 2 Fly More コンボ」と同様のデザインのショルダー型の収納バックに変更されています。ショルダー型になった事でドローンを飛行させている時でも、携帯するのが楽になりました。

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【左】MAVIC MINI、【右】DJI Mini 2の「Fly More コンボ」セットの「収納バック」

 そして今回一番大きな変化をしたのはコントローラーです。「DJI Mini 2」を操るコントローラーは、アンテナが内蔵型のシンプルな新デザインになり、スマートフォンもコントローラーの上部に挟み込むタイプに変更されて、非常に扱いやすくなっています。合わせて伝送システムも刷新されており、上位機種と同じ「OcuSync 2.0」が採用されてより安定した通信が可能になりました。この新型コントローラーは、DJI Flyアプリで、DJI Mini 2をファームウェアバージョン1.1.0.0以降に、DJI Mavic Air 2をファームウェアバージョン1.0.4.60以降に更新すれば、送信機はどちらの機体にも接続できます。ただ、残念ながら「MAVIC MINI」には対応することができません。

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【左】MAVIC MINI、【右】DJI Mini 2のコントローラー

新型のコントローラーは、スマートフォンのセットもし易くなり、接続するケーブルの取り回しも改善されています。

残念ながら、「DJI Mini 2」になって簡素化された部分もあります。それはプロペラガードです。

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 「MAVIC MINI Fly Moer コンボ」には、プロペラガードがセットになっていましたが、「DJI Mini 2 Fly Moer コンボ」からは省略されました。このプロペラガードは互換性があるので、「DJI Mini 2」でも使用する事が可能です。フライトに自身が無い人にはありがたいアクセサリーですね。

飛行させる前の準備


 DJIが提供している、安全飛行フライトマップのページを確認してみましょう。
https://www.dji.com/jp/flysafe/geo-map
※ページ上部にある選択地域、フライトするドローンの機種を選びます。

 「DJI Mini 2」は、機体重量199gで航空法の対象にはなりませんが、どこでもフライトできるわけではありません。マップ上に飛行制限空域、規制制限空域、おすすめ飛行可能空域などが色分けして表示されています。残念ながら東京都内は、ほぼ飛行制限空域になっています。これは東京都が管理している都立の公園と庭園でドローンを含めた小型無人機の使用を全面的に禁止しているからです。
その他自治体でも公園での飛行を禁止しているところも多くありますので、自治体、公園管理事務所などのホームページなどで飛行可能な場所を確認する必要があります。

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 その他ドローンを飛行させる場所によって、航空法、小型無人機等飛行禁止法、道路交通法、民法、電波法、都道府県市町村条例など注意しなければいけない決まり事が多くあります。しっかりと事前に確認してからドローンを飛ばしましょう。

 それでは機体とコントローラーを接続して、最初にカメラの設定をしましょう。

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 「DJI Mini 2」の静止画の設定は、JPEGかJPEG+RAWの選択が可能になりました。サイズは、4:3と16:9の2タイプが選択可能です。

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 「DJI Mini 2」は新たに4K動画撮影が可能になったので、動画撮影サイズのバリエーションがふえています。

 事前の準備ができたら、いよいよフライトです。

飛ばしてみて


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■撮影機材:DJI Mini 2
■撮影環境:シャッター速度1/200秒 絞りF2.8 ISO100 焦点距離 4mm(35mm換算 24mm) 4000x3000ピクセル(1200万画素)

 実際にフライトしている状態を別カメラで撮影してみました。フロントのLEDが点滅していますが、このLED点滅のカラーは変更することも可能です。



 「DJI Mini 2」は「MAVIC MINI」に比べて、最大上昇速度や最大下降速度、最大飛行速度などがアップしていますが、実際にはそれを体感できるほどの変化は感じることはできませんでした。
というのも撮影する際には、ゆっくりとした動きを基本として撮影するので通常の撮影などでは効果は薄いのが現状です。しかし、少し遠くのポイントまで高速で移動できる事はいざと言う時に頼もしい実力アップです。

 「DJI Mini 2」には、新たにパノラマ撮影機能が搭載されました。このパノラマ撮影機能モードで撮影すると、撮影ポジションで自動に撮影角度を変えながら26コマの撮影しパノラマ画像を合成して作成する事ができます。

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■撮影機材:DJI Mini 2
■撮影環境:パノラマ撮影モード 4096x2048ピクセル

 撮影方法は、ホバリングしながらカメラの向きを自動で変えながら26コマ撮影しています。撮影した画像はメモリーカードに「PANORAMA」のフォルダができ、そこに全コマ保存されていて、アプリ上で自動でパノラマ画像を合成してくれます。
このパノラマ機能だけでも、とても楽しむことができる機能ですね。

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楽しい機能・クイックショット


 「DJI Mini 2」には簡単に撮影できるクイックショットが搭載されています。
クイックショットはインテリジェント・フライト・モードの1つで、簡単に言うとドローンが自動で素敵な動画を撮影してくれる機能です。その種類はドローニー、ヘリックス、ロケット、サークル、ブーメランの5種類で、「MAVIC MINI」より1種(ブーメラン)が増えています。

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 クイックショットは、コントローラーのメニューから簡単に選択することができます。
実施したい、クイックショットを選択肢、基準なるターゲットをコントローラー上で指定(上部画像で+の部分)して、後はスタートボタンを押すだけでドローンは自動で飛行してくれます。

■クイックショット・ドローニー
 ドローニーは被写体を中央に捉え、斜め上後方に進みながら動画撮影をするモードです。


■クイックショット・ロケット
 ロケットは、被写体を見下ろすように設定の高度まで上昇して俯瞰撮影するモードです。


■クイックショット・サークル
 サークルは、被写体の周囲を回転しながら撮影するモードです。


■クイックショット・ヘリックス
 ヘリックスは被写体を中心に、円を描きながら指定した距離まで離れていきながら撮影するモードです。


■クイックショット・ブーメラン 
 ブーメランは被写体を中心に円を描きながら上昇し、半分まわったところで下降しながら円を描くモードです。

まとめ


 撮影が簡単にできるクイックショットもあり、ドローンのフライトを十二分に楽しめる「DJI Mini 2」は、初めてのドローンには最適です。もちろん上位機種を持っているユーザーにも4K動画やズームしての撮影ができる事になったので満足できるドローンにはなったのではないでしょうか。
ドローンの飛行にはいろいろな規制が伴います。使う人がルールを正しく理解し、ルールを守り安全な飛行を心がける事で、今後ドローンを楽しく安全に飛行できる環境が整っていきます。まずはしっかりと飛行ルールを学ぶことからはじめてみましょう。

 国土交通省のホームページには、無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールに関する事が記載されています。ドローンに興味のある方は一度しっかりと内容を確認する事をおすすめします。

【参考】国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール


■写真家:坂井田富三
写真小売業会で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。 撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ、ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。
・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・日本風景写真家協会 会員
・NPO法人 フォトカルチャー倶楽部 参事
・一般社団法人 日本フォトコンテスト協会 理事
・一般社団法人 日本写真講師協会 理事
・ソニーαアカデミー講師
・クラブツーリズム写真撮影の旅・ツアー講師