シグマ 24mm F3.5 DG DN Contemporaryレビュー|質感高く所有欲まで満たされる小型軽量の広角レンズ

01_シグマ-24mm-F35-DG-DN-Contemporary製品画像.jpg

はじめに


 今回はSIGMAの新しいフルサイズミラーレス用レンズ24mm F3.5 DG DN | Contemporaryの紹介をさせて戴きます。このレンズはSIGMAのフルサイズミラーレス用小型軽量のIシリーズとして発表されました。SIGMA Iシリーズには他に45mm F2.8 DG DN | Contemporaryと最近発売された35mm F2 DG DN | Contemporary65mm F2 DG DN | Contemporaryが有りこのレンズを含めると合計4本がラインナップされる形になります。Iシリーズのレンズは本体もフードも大部分がアルミ合金を使用して造り込まれており、デザインも含め質感が高くて所有欲も満たされるので外観だけを眺めていてもニヤニヤしてしまいます。

 眺めているだけでは勿体ないので早速撮影に出てみました。今回も色々なジャンルの撮影をしてみましたので作例を交えながら24mm F3.5 DG DN | Contemporaryの特性をレポートさせて戴きます。

風景


02_24mm F3.5 DG DN Contemporaryで撮影した風景の作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/18 1/15秒 ISO100 焦点距離24mm

 まずは私が公認フォトアドバイザーをしております滋賀県高島市のマキノ町で風景撮影から始めてみました。去年に比べて今年は雪の日が多く、高島市も雪に覆われる日が増えており撮影日も積雪が有りました。撮影時は時折雪が舞い散る分厚い雲に覆われた生憎のお天気でしたが、SIGMAのレンズが得意とするコントラスト性能のお陰も有りダイナミックな曇り空の雰囲気を表現することが出来ました。降雪という条件でも簡易防塵防滴機能が備わっているので安心して使えますね。

03_風景の作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/22 1/80秒 ISO100 焦点距離24mm

 滋賀県南部の草津市で撮影した写真なのですが、同じ滋賀県でも北部の高島市に比べ殆ど雪は積もりません。夕暮れの時間帯に太陽の光芒が写るように最小絞りF22を使用して撮影したのですが、レンズに絞りリングが装備されているのでファインダーを覗きながら光芒を確認しながらの撮影もしやすかったです。完全な逆光状態にも係わらずゴーストもハレーションも全くと言って良いくらい発生しないので、このレンズの逆光耐性レベルは相当な物だと感じました。風景撮影は勿論のこと、あらゆる撮影シーンにおいて嬉しいポイントだと思います。

 もう一点、落陽の時間帯では色の変化が多く色味を出すのが難しいのですが、このレンズは発色が良くグラデーションも綺麗に写るので曇り空から晴天まで天気を選ばずに使え、風景撮影で重宝します。

スナップ


04_鉄道運転士を写したスナップ作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/400秒 ISO6400 焦点距離24mm

 次の写真は京都から大阪に仕事で移動しなければならず、その道中でのスナップです。24mm F3.5 DG DN | Contemporaryをソニー α7Cに装着して撮影していると、フルサイズのカメラを持ち出して撮影しているのを忘れてしまうくらい小さくて軽く、スナップ撮影には最適だと実感しました。京都駅を出発するJR新快速電車の先頭車両で運転士さんの後ろ姿を撮影してみましたが、ISOオートの設定でISO6400まで上がっていたにも関わらず運転士さんのマスクの結び目までしっかり解像しており、高感度でも充分使用出来るレンズだと実感しました。

05_JR大阪の駅のホームの作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/400秒 ISO250 焦点距離24mm

 新快速を降りてJR大阪駅構内の渡り廊下の窓から撮影。広角24mmとは思えない程、画角の四隅まで歪みが少なく、両端のビルが真直ぐ描写されています。それに加え画像を拡大すると駅のホームの看板を殆ど読むことができ、解像感が凄く有る事を確認出来ました。

06_逆光でのスナップ作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/14 1/400秒 ISO3200 焦点距離24mm

 大阪駅のエスカレーターの途中で太陽光が良い具合に差し込んでいたので逆光で撮影。風景撮影で逆光耐性を確認済みなので安心してシャッターが切れました。逆光下でも迷わず無音で素早く合焦してくれるレスポンスもスナップ撮影には欠かせないレンズ性能だと思うのですが、その辺りも非常に満足しました。

マグネット式のレンズキャップとホルダー


07_シグマのマグネット式レンズキャップとホルダーの画像.JPG
マグネット式レンズキャップとマグネットレンズキャップホルダー

08_シグマのマグネット式レンズキャップとホルダーを装着した画像.JPG
マグネットホルダーにマグネット式レンズキャップを装着した状態

 作例では無いのですが新しく導入されたマグネット式のレンズキャップも秀逸です。SIGMA Iシリーズの24mm F3.5 DG DN | Contemporary、35mm F2 DG DN | Contemporary、65mm F2 DG DN | Contemporaryの三本にはレンズ購入時に通常タイプのバネ式レンズキャップに加えてもう一枚マグネット式レンズキャップが同梱されており、合計2枚のレンズキャップが入っています。少し得した気分になりますね。今まではスナップ撮影や風景撮影等の野外撮影時にレンズキャップの保管方法に困ることが多く最悪な場合は行方不明になることが有ったのですが、オプションになりますがカラビナ付のレンズキャップホルダーが販売されておりカメラバッグ等にぶら下げておけば撮影時の保管場所に困ることが無くなります。マグネットもかなり強力なので撮影中に落下する事も無く安心して使用出来ました。これはレンズ購入時に一緒に購入されることをオススメします。

ポートレート


09_HANAさんのポートレート作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/40秒 ISO400 焦点距離24mm

 ここまで使用して収差が極めて少ないのでポートレートにも使用してみました。モデルは関西での撮影会等でお願いすることが多いHANAさんに協力して頂きました。落書きの多い高架下の歩道で撮影したのですが薄暗い状況でもAFは迷わずに合焦してくれました。モデルさんを画面中央より端に構図してもモデルさんが歪むことなくイメージ通りの撮影が出来ました。

10_HANAさんのポートレート作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/40秒 ISO400 焦点距離24mm

 もう一枚同じ場所での撮影ですが、瞳AFも機能していてストレスなくリズムよく撮影することが出来るので楽しくなります。

11_HANAさんのポートレート作例.jpg
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/40秒 ISO100 焦点距離24mm

 場所を少し移動して古いレンガの壁の前で撮影。このレンズは凄く寄れるので顔のアップも撮影しやすいです。絞りを開放F3.5で撮影したのですがピントの合っている右目から髪の毛の1本までシャープに解像しており、なだらかに自然で柔らかいボケの効果により立体感が出てモデルさんが浮き上がります。撮影しながら24mmで顔のアップの撮影が違和感なく出来る事に感心してしまいました。

10.8cmの最短撮影距離


12_キーボードに寄って撮影した作例.JPG
■撮影機材:ソニー α7C + シグマ 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
■撮影環境:f/3.5 1/50秒 ISO400 焦点距離24mm

 凄く寄れるレンズなので最後にこの原稿を書きながら手元のPCのキーボードを撮影。最短撮影距離10.8cmは凄いですね。キーボードのカタカナひらがなローマ字ボタンに開放F3.5で、ひらがなにピントを合わせる事が出来る時点で凄いのですが上下のカタカナとローマ字の表記がボケる事にも驚きました。ここまで寄れるとマクロレンズみたいですね。

さいごに


13_シグマ 24mm F35 DG DN Contemporary製品画像.JPG

 今回はSONY Eマウントで御紹介させて戴きましたがLEICA Lマウント用も発売されております。金属製で質感が高いことは冒頭にも書かせて戴きましたが金属製にも関わらず230g(Lマウント用225g)と凄く軽量でありフィルター径55mm全長50.8mm(Lマウント用48.8mm)と非常にコンパクトなのでSONYのα7シリーズ、特にα7CやSIGMAの「fp」に非常に合うレンズだと思います。こんなに軽量コンパクトなのに驚くほど高性能で解像感、発色、収差どれをとっても申し分が無く、絞り環やAF.MF切替スイッチ、簡易防塵防滴まで備わっておりAFは凄く速くて正確でマクロ的な所まで寄れるなんて、これ以上望んだらバチが当たりそうなくらい良く出来たレンズでした。このレンズは勿論のことSIGMA Iシリーズから目が離せません。是非、実際に手に取ってお確かめ下さい。


■写真家:葛原よしひろ
ジャンルに捉われず何でも撮影するマルチプレイヤースタイルの写真家。カメラメーカー等の写真セミナー講師としても全国的に活動している。大阪芸術大学写真学科卒、滋賀県高島市公認フォトアドバイザー、JPS(日本写真家協会)正会員