ニコン Z 7II レビュー|Zレンズの性能を引き出す高画素機

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はじめに


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 筆者はNikon Zシリーズすべてを使用しているヘビーユーザーだ。自宅にはZ 6が2台、Z 7、Z 5、Z50が各1台ある。レンズ群はNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctを除いてすべて使用している。Zシリーズが発売してからずっと愛用する理由は沢山あるが、特にZというカメラのポテンシャルの高さとカメラとしての信頼感、Zレンズを使えるというアドバンテージはZを使う上で是非読者の方に知っていただきたい。

高画素でありながら連写性能も高い


 今回ご紹介するカメラはNikon Z 7II(以下Z 7II)。Zシリーズの中では高画素機に位置づけられるカメラだ。初代Z 7の後継機と言って良いだろう。まず、Z 7IIを語る上で本カメラがどのようなカメラか簡単に説明しよう。

 まず、有効画素数は4575万画素のローパスフィルターレスモデル。Zシリーズのレンズの良さをしっかりと表現できる性能を持っている。高画素機ではあるが高速連続撮影は約10コマ/秒(12bit RAW時)と、高画素機ながら連写もバリバリこなせるカメラだ。

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■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
■撮影環境:F2.8 1/2000s ISO400

 さらに、画像処理エンジン「デュアルEXPEED 6」搭載により処理速度がアップし、バッファも増えRAW 12bit時で77コマ、RAW 14bit時で63コマの連続撮影可能を実現している。12bit RAWであれば単純計算で8秒近く連写し続けることができる。ちなみに初代Z 7はRAW 12bit時で23コマ、RAW 14bit時で19コマだったことを考えると飛躍的な進化を遂げている。

 Z 7は高画素を活かした風景撮影用と思っている方も、Z 7IIであれば動体など連写を要求されるシーンでも十分使えることを知っていただきたい。実際に航空機など撮影したが全くストレスなく撮影できた。しっかりと被写体を捉えてくれるので8秒間も連写することはなく非常にストレスフリーだ。テストで連写し続けてみたが、書き込み速度の速いCFexpressカードを使うとバッファがいっぱいになっても数秒で撮影可能になる点も大きい。高画素でありながら連写性能も活かせるカメラだ。

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■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
■撮影環境:F5.6 1/2000s ISO64 露出補正-0.7

Zレンズの性能の良さをハッキリと実感できる


 筆者が安心して仕事から作品撮りまでZシリーズを愛用している理由の1つがZレンズだ。ニコンFマウントでも高性能なレンズが沢山発売されているが、Zレンズはさらに凄い。まず、レンズの性能を見る上で重要なのが収差の少なさだろう。

 収差が少なければ画像の周辺までしっかりと結像し画像全体をシャープに見ることができるメリットがある。非常に細かなコトかもしれないが、風景を撮影した時に周辺の像が流れてぼやっとしている画像を見ると少し残念に感じることがある。星空などを撮ると画像中央は星が点に写るのに、周辺は流れてしまい点光源でないこともある。

 しかし、Zレンズはほぼすべてのレンズで収差が抑えられ画像周辺まで驚くほどシャープに表現できるのがポイント。高性能なレンズのお陰でシャープに表現でき、そのシャープさのおかげで画像に立体感が感じられる。収差がない画像はとてもリアルに感じられるのだ。特にZ 7IIは4575万画素という高画素機なのでレンズの性能がすぐに分かる。

 Zシリーズには最高品質のSシリーズとSシリーズでないレンズが存在するが、Z 7IIではSシリーズのレンズを使うと描写の線の細さ、ディテールの解像感などを感じられるだろう。作例のような自然風景写真も拡大しても、高解像度のモニターで見ても、プリントしても画質の高さを感じることができる。

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■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
■撮影環境:F8 1/30s ISO64 露出補正-0.7

 筆者がZ 7IIと特に組み合わせているズームレンズは大三元だ。大三元とはNIKKOR Zシリーズの14-24mm f/2.8 S、24-70mm f/2.8 S、70-200mm f/2.8 VR Sのこと。高価なズームレンズではあるが、風景や動き物、ポートレートまでこの3本があればいずれもカバーできるほどとても使い勝手が良い。

 特にZマウントの良さが出ている一本が14-24mm f/2.8 Sだ。Zマウントの大きなマウントとショートフランジバックのお陰で広角レンズの性能は飛躍的に良くなっている。その結果、14-24mm f/2.8 Sは質量650gと軽量になり、解像感は絞り開放から周辺まで驚くほどシャープになっている。Z 7IIを手にした方には是非使って欲しい一本だ。

 単焦点レンズではNIKKOR Z 50mm f/1.2 S、NIKKOR Z 20mm f/1.8 Sがオススメだ。特に20mmのレンズは星空から広角スナップまで使えるので、使い勝手抜群の一本と言えるだろう。筆者はタイムラプス撮影なども20mmのレンズで行っているのでタイムラプス好きの方にも使って欲しい。

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■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
■撮影環境:F2.8 1/500s ISO100 露出補正-0.3

Z 7IIの魅力


 Z 7IIには画素数以外にも様々な魅力がある。筆者がよく使う機能として、撮影モードMモード時にシャッタースピードを900秒まで延長できる機能が挙げられる。フィルターワークで長秒露光をすることが多い筆者にはとても使い勝手のよい機能だ。露光中は時間をカウントダウンしてくれるのでとても助かる。

 瞳AFや動物AFも使い勝手抜群で、AFエリアモードのワイドLでも使えるので精度高くピント合わせができる。さらに細かな機能だが、インターバルタイマー撮影がより便利になった。筆者の場合、インターバルタイマー撮影はタイムラプス動画撮影に使うが、今までのインターバルタイマー撮影では静止画を撮影して動画編集ソフトで動画を作成していた。しかし、Z 7IIでは最大で4K動画ではあるがボディー内で4Kタイムラプスを自動的に生成する機能を備えているので、インターバルタイマー撮影が終わったと同時にタイムラプス動画が残っているのでとてもありがたい。

 ニコンのタイムラプス機能は露出が安定しており、後から補正せずともそのまま使えるレベルなので一手間減って助かる。必要であれば記録された静止画を使って最大で8Kのタイムラプス動画を作ることも可能だ。

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動物AFで愛犬を撮影。精度が高く目にバッチリピントが合っている。
■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:F1.8 1/640s ISO64 露出補正+1.0

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長秒露光でND1000とハーフND0.9を使い撮影。レリーズが無くても簡単に長秒露光撮影ができる。
■撮影機材:Nikon Z 7II + NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
■撮影環境:F16 20s ISO64


インターバル撮影機能で撮影したタイムラプス動画。20mm f1.8sの高画質なレンズのお陰で星空も綺麗に撮影できた。

動画機能


 動画機能が飛躍的にアップしているのも新Zシリーズの特徴。静止画のイメージが強いニコンではあるが動画機能もとても高性能だ。筆者はニコンで動画を撮り続けているがそのクオリティーには驚かされている。

 特にZ 7IIでは4K 60Pを収録できるようになった。フルサイズセンサーの93%を使用して撮影するのでフルサイズのボケ感なども活かした表現ができる。ちなみにZ 6IIも4K 60Pが撮影できるがDX(APS-C)サイズにクロップされた撮影範囲になる。Z 7IIの方が4K 60Pはアドバンテージがある印象だ。

 AF時のオートフォーカスの性能もよく、Zレンズはフォーカスブリージングが少なく、動画撮影時にピント位置を大きく動かしても画角変化が少ないため使い易い。その他にも FHD 120pのスローモーションやHDMI出力が充実しており、外部レコーダーに高品質なデータを出力できる。それによりHLG、N-Log、RAW出力ができ、RAWに関してはProRes RAWやBRAW(ブラックマジックRAW)が選択できる非常にハイスペックな動画カメラとしても使えるのがポイントだ。


4K 60Pで焚き火を撮影。炎の揺らぎまでしっかりと滑らかに撮影できた。

まとめ


 Zシリーズはスペックだけを見ると少し地味に感じることがあるが、実際にはスペック表から見えないよさが沢山あるカメラだ。Z 7IIはユーザーの声をしっかりと反映して形に落とし込んでいるので言葉に表すと地味に感じるかもしれないが、リアルZユーザーからすると飛躍的な進化を遂げている印象だ。筆者自身もニコンの一眼レフからZシリーズに乗り換える際は勇気がいったがその決断は正しかった。

 Zレンズ群も初代発売時3本だけだったが現時点でFX対応が14本、加えてテレコンバーターが2本あり多くの被写体をカバーできるようになった。どのレンズも高性能で期待に応えてくれるレンズが揃っているので、是非Z 7IIと一緒にZが描写する世界を体験していただきたいと思う。


■写真家:上田晃司
米国サンフランシスコに留学し写真と映像を学び、CMやドキュメンタリーを撮影。帰国後、フォトグラファー・映像作家として活動開始。現在は雑誌、広告を中心にライフワークとして世界中の街や風景を撮影。講演や執筆活動も行っている。また、YouTubeチャンネル「写真家夫婦 上田家」で写真、旅、カメラについて情報発信している。

「Z 7II」はこちらの記事でも紹介されています


■ニコン Z 7II レビュー|フォトグラファーの細かな要望に応えた写りと操作感
https://shasha.kitamura.jp/article/478647899.html

【4/18開催】Nikon Z 7II 店頭&オンライントークイベント


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 2021年4月18日(日)11時より、CP+やYouTubeなどで大活躍の上田晃司さんを講師にお招きしてNikon Z 7IIの魅力を紹介するセミナーを開催いたします。シャープな描写力が魅力のZレンズと、その性能を存分に引き出す高画素機であるZ 7II。Zシリーズのすべてのカメラを使う上田さんにプロ目線の使いこなし術、設定のこだわりなどを語っていただきます。

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■開催日時:2021年4月18日(日)11:00~12:00
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■参加方法:店頭(新宿 北村写真機店)& オンライン(ZOOM)
 ※どちらか選択してお申し込み頂けます。
■申込方法:こちらのページからお申込みください。
■申込期限:2021年4月14日(水)23:59まで
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