ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ レビュー|坂井田富三

坂井田富三

ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ

はじめに

 ハクバのハイエンドカメラバッグシリーズ「GW-PRO RED」のMサイズを今回使ってみました。このカメラバッグは、大きさで言えば中型のリュックタイプです。普段からリュックタイプをよく使用していますが、カメラバッグはなかなか買い替えたりしないので、久しぶりの新しいカメラバッグで気分はウキウキです。

 通常カメラバッグを買い替えるきっかけは、カメラボディの買い替えやレンズの買い増しなどによって、今までのカメラバッグにうまく収納出来なくなってしまって、新しいカメラバッグを購入する人が多いのではないでしょうか。レンズが一本増えるだけで、今まで上手く収納できていたカメラバッグが途端に使いづらくなってしまう事はよくあります。

 一つのカメラバッグで万能にこなせるものは滅多に出会えませんが、それでも効率よく収納でき自分の撮影スタイルや機材にあったカメラバッグを使うことができれば、撮影もスムーズにいくこと間違いなしです。今回は撮影スタイルによって、どんな機材が収納できるのか参考になればと思い、いろいろなパターンでパッキングしてみました。

GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 Mの特徴

ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ
「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M」を身長167cmの男子が背負った状態

GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 Mの仕様

カメラ収納部内寸法 約W270×H390×D140mm
PC収納部参考収容寸法 約W220×H330×D15mm
外寸法 約W295×H430×D240mm
重量 約1650g
材質 ポリエステル、PVC
付属品 レインカバー

エルゴノミクスカーブ形状のショルダーハーネス

ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ

 流石国内メーカーといったところでしょうか、日本人にあった肩掛けストラップ形状になっており、安定して背負うことできます。海外製リュックタイプバッグには、よくズレ防止のロックがついていたりしますが、このGW-PRO RED リアゲートバックパックはそんな心配がありません。重い機材を入れたバッグでも安定して背負うことができ、肩への負担も少なく感じます。

ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ レビュー
※エルゴノミクスカーブ形状のショルダーハーネス。実際にバッグを背負ってみてわかる抜群の安定感。

オプションの「首の負担がZEROフック」が使用可能

ハクバ GW-PRO RED リアゲートバックパック 02 M カメラバッグ レビュー
※首の負担がZEROフックは別売りのオプションとなります

 ハクバ写真産業オリジナルの「首の負担がZEROフック」をご存じでしょうか?ストラップを首にかけてカメラを持ち運ぶ場合はよくありますが、レンズを装着したカメラは結構な重量になります。長時間首からぶら下げていると首から肩にかけて負担がかかります。

 このオプションのフックをバッグに装着し、首にかけるストラップを背負ったバッグのフックに引っ掛けることによって、首には負担が一切かからなくなり、持ち運びが非常に楽になる優れものです。

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※カメラのストラップを、リュックに付けたフックにひっかけて使用すれば、首への負担がありません。

背中部分の通気性を確保!
空気の流れをつくり背中の蒸れを抑えるエアベンチレーションシステム

 暑い季節、リュックを背負っていると背中部分に汗をかいて蒸れてしまう事もしばしば。リュックタイプのカメラバッグの欠点でもありますが、この「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02」は、背中に当たる部分の構造に工夫がされています。特殊な凹凸が施されており、空気が流れる空間が確保されることで、背中での蒸れを軽減されるようになっています。

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※背中とバッグの間に隙間ができ、蒸れが軽減されます。

突然の雨や汚れから機材を守る専用レインカバーを背面レインカバーポケットに装備

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 カメラバッグのポケットから、すぐに取り出せるレインカバーはとても便利です。バッグにフックが付いているので、さっと引っ張り出しバッグを包むようにレインカバーを装着することが可能です。

 実際に背負っていたカメラバッグを前に移動させて作業してみましたが、バッグを持ったまま10秒程度でレインカバーを装着することができました。急な天候の変化にもすぐに対応できるのはとても嬉しい装備です。

自由度の高いレイアウトが可能

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 「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02」は、自由度の高いレイアウト変更が可能になっています。撮影機材・スタイルに合わせて、バッグ内の仕切りを容易に変更することが可能になっています。同じ機材をショルダータイプのバッグに装着しようとすると、超望遠レンズではショルダータイプのバッグでは高さが足りない為、残念ながら上手く収納する事ができません。しかし、「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02」はMサイズでも、超望遠レンズ+ボディ装着した状態でピッタリ収納する事が可能です。

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 実際に同程度の容量のショルダータイプのカメラバッグと比較してみました。

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 超望遠レンズの全長では、ショルダーバッグに立てて収納する事が不可能で、横置きをすればカメラバッグ全体を占有してしまうことになります。そういった意味では、600mmクラスの超望遠ズームレンズを使用するユーザーにとって、リュックタイプのカメラバッグは必須アイテムという事になりますね。

どんな機材が入る?風景・スナップ機材編

SONY α7RⅣの作例1
■使用機材:α7RⅣ + FE16-35mm F4 ZA OSS
■撮影環境:1/80秒 F4 ISO100 焦点距離16mm

 風景・スナップを中心とした撮影機材で、「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02」にパッキングをしてみました。ボディ1台+レンズ5本+フィルター、アクセサリーなどを目いっぱい詰め込んだ状態です。

風景バージョン.jpg
・SONYα1
・FE 12-24mm F2.8 GM
・Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
・FE 24-105mm F4 G OSS
・FE 70-200mm F2.8 GM OSS
・TC-20(2X テレコンバーター)
・マルミフィルターーマグネットスリム
・アドバンスキット(PL・ND16・ND64)
・予備メディア・バッテリー
・ワイヤレスコマンダーFA-WRC1M
・ブロアー

 上記は目いっぱい詰め込んだ状態ですが、通常であればレンズは1本少なくても十分に撮影できるので、その場合にはスペース的には余裕が生れます。たとえばレンズの代わりにフラッシュを入れておくことも可能ですね。フラッシュもGNによって大きさも変わるので、仕切りを変更して対応すればGN60クラスのフラッシュも収納可能です。街角スナップやポートレート撮影などにも、大きな仕切り変更なしで対応できます。

α7RⅣの作例
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■使用機材:SONY α7RⅣ + FE16-35mm F4 ZA OSS
■撮影環境;1/60秒 F16 ISO200 焦点距離16mm
α7RⅣの作例
■使用機材:SONY α1 + TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
■撮影環境:1/1250秒 F5.6 ISO800 焦点距離 200mm

 広い公園や街中スナップなど、徒歩での移動距離が多い撮影では、リュックタイプのカメラバッグはとても使い勝手が良いと思います。

どんな機材が入る?野鳥・飛行機・スポーツ機材編

α7RⅣの作例
■使用機材:SONY α7RⅢ + FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
■撮影環境:1/2000秒 F5.6 ISO800 焦点距離 450mm (APS-Cクロップ撮影)

 野鳥・飛行機・スポーツを中心とした撮影機材で、パッキングです。ボディ2台+レンズ3本にアクセサリーなどをパッキングした状態になります。

スポーツ鳥バージョン.jpg
・SONYα1+タテ位置グリップ
・SONYα7RⅢ
・FE 24-105mm F4 G OSS
・FE100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
・FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
・予備メディア,予備バッテリー
・ブロアーなどのアクセサリー

 当然ですが望遠レンズがバッグ内を大きく占有します。特にFE200-600mmクラスのレンズは筐体が長いため、ショルダータイプのバッグには収納することができません。こういったレンズをうまく収納できるのは、やはりリュックタイプのカメラバッグになります。今回のパッキングでは200-600mmのレンズにボディ+縦位置グリップを装着した状態で収納できるのが最大のメリットだと思います。上記の収納ではカメラボディが2台になっていますが、ボディが1台の場合であれば、フィルターなどのアクセサリーも十分にパッキングできるスペースが発生します。

参考

レンズ 最大径×長さ (mm)
ソニー FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS 111.5mm × 318mm
タムロン SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 108mm × 259.7mm
シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary 105mm × 260.1mm
シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary 121mm × 290.2mm
シグマ 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports 120.4mm × 268.9mm
α7RⅢの作例
■使用機材:SONY α1 + FE200-600mm F5.6-6.3 G OSS
■撮影環境:1/2500秒 F9 ISO400 焦点距離 362mm
α7RⅢの作例
■使用機材:SONY α7RⅢ + シグマ150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports
■撮影環境:1/800秒 F7.1 ISO400 焦点距離 360mm
α7RⅢの作例
■使用機材:SONY α9 + FE200-600mm F5.6-6.3 G OSS +2Xテレコンバーター
■撮影環境:1/500秒 F13 ISO800 焦点距離 1200mm

まとめ

 自分にあったカメラバッグを選ぶのは、悩み多く難しいものです。使うレンズやボディ、アクセサリーの有無によってうまく入ったり、入らなかったりして……

 カメラバッグを選ぶ際に注意すべき点は、あれもこれも機材を持って行きたいが為に大き目のバッグを選んでしまうことです。確かに大きなバッグは収納力もあって便利なのですが、たくさん機材を詰めていくと、どんどん重くなってしまいます。重くなりすぎたことによって行動範囲が狭くなったり、疲れて撮影に集中できないとなってしまっては問題です。大きくなればバッグ自体の重さもそれなりに重くなってしまうので注意が必要です。

 リュックスタイルのカメラバッグは、両手が自由になり歩きやすく動きやすくなります。そういった点を踏まえて、大きさ・重量もちょうど良い感じのHAKUBA「GW-PRO RED リアゲートバックパック 02」は、山でも街中でも使えるおすすめのカメラバッグです。

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