ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIが登場|大幅な軽量化と最大4倍のAFスピードを実現!

ソニー FE 70-200mm F28 GM OSS IIの製品画像.jpg

はじめに


 ソニーからEマウントのフルサイズ ミラーレスカメラ用交換レンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」を2021年11月26日(金)に発売するとアナウンスがありました。 本レンズはボディー性能の進化と動画撮影ニーズの高まりに合わせて進化した大三元レンズで、EマウントのG Masterレンズとしては、初めてのII型となります。光学系の見直しとAFを動かすアクチュエーターの刷新等により、描写性能を進化させつつ大幅な軽量化とAF速度を最大で4倍向上させ、動画撮影時でも使い勝手の良いモデルになっています。今回はソニーストア銀座の先行展示機を触ってきましたので、そのレポートを是非ご覧ください。

大幅な軽量化と描写性能の向上


 従来モデルと外寸は全く一緒にも関わらず、質量は約29%(1,480g→1,045g)の軽量化を実現しており、従来モデルと持ち比べてみるとその軽さに驚かされます。これは光学系の見直しにより、超高度非球面XAレンズやスーパーEDガラスをはじめとするエレメントを効果的に配置する事でレンズ枚数を6枚減らし、アクチュエーターや鏡筒部分の材質をより軽量にする事で実現しているとのこと。インナーフォーカスの70-200mm F2.8 大三元と言えば、描写力は高いけど少し重くても当然だと思っていましたが、これだけ軽くなった事に驚きでした。

01_70-200mmの1型と2型の比較画像.jpg
一見するとどちらも同じレンズに見えます。
左:FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
右:FE 70-200mm F2.8 GM OSS

02_70-200mmの1型と2型の大きさ比較.jpg
並べてみるとII型の方がフォーカスリングの幅が短くなり、絞りリングがついた事が分かります。
左:FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
右:FE 70-200mm F2.8 GM OSS

03_70-200mmの1型と2型の重量比較.jpg
同じ大きさに見えても重量はこれだけ違います。
左:FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
右:FE 70-200mm F2.8 GM OSS
※写真はセキュリティーコード類が付いた重さになります

 従来モデルはフロントヘビーになっていましたが、本機は三脚座の真上あたりに重心がくるようになっており、カメラに装着した際のバランスがとても良いのを感じます。

04_ソニー FE 70-200mm F28 GM OSS IIを手に持った画像.jpg

 また、光学系の見直しは高解像を実現する為にも行われており、解像度をグラフで確認できるMTF曲線で従来モデルと比較してみると、広角、望遠側共に開放からF8まで解像力が向上しているのが見てとれます。従来モデルも描写力という点では高評価を得ていましたので、それを上回る解像力を持つ本レンズと最新のαシリーズとを組み合わせて撮影するのはとても楽しみですね。

▼FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIのMTF曲線はこちら
https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL70200GM2/feature_1.html#L1_340
▼FE 70-200mm F2.8 GM OSSのMTF曲線はこちら
https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL70200GM/feature_1.html#L1_140

 高解像と共にG Masterならではの美しいボケも健在です。

05_作例.JPG
■撮影機材:ソニー α1 + FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
■撮影環境:f/2.8 1/320 ISO1000 露出補正+1 焦点距離200mm

AF速度と追従性能


 AFを駆動させるアクチュエーターは、従来モデルではリングドライブSSMと2つのリニアモーターを採用していましたが、今回のモデルでは刷新されXDリニアモーターを4基搭載し、これにより最大で4倍のAF速度を実現しています。手前と奥にAFを移動させて撮影したサンプル映像がありますのでご覧ください。



 AFはスピードだけでなく追従性能も向上しており、絞った時やズーミング時の追従性能も大きく向上しています。ズーミング時の追従性能は従来モデルと比べて30%向上しているとの事でしたのでサンプル映像を撮影してみました。人物が奥から手前に走ってくるのに合わせて、望遠側から広角側にズーム操作を行いながら瞳AFで追従させています。



 また、AFは静粛性にも優れており、音作りに拘る動画撮影ユーザーにも配慮したつくりにもなっています。

操作性能


 インナーフォーカスは前玉が繰出すタイプと比べて重心の移動が少ないのでバランスが良く操作しやすい事や、PLフィルターが回転しないので使い勝手が良いなどの特長があります。今回は更にAFスピードの向上や最短撮影距離を短くするなど、インナーフォーカスのメリットを最大限に活かしたつくりになっています。

06_70-200mm-手持ち1.jpg

 レンズフードは丸型のバヨネット式が採用されており、先端にはゴム素材が巻いてありますので、フードを下にしてカメラを置くことが出来るのは嬉しいですね。また、円偏光フィルターや可変NDフィルターの操作を可能にするフィルター操作窓があります。

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フィルターの操作窓を開いた状態

 フルタイムDMFスイッチが新たに搭載され、AF-Cで撮影している途中で、フォーカスリングを回せばマニュアルフォーカスにする事ができます。AF-Cで撮影中に意図しない被写体にフォーカスが移動してしまった時でも、マニュアルフォーカスで瞬時に狙った被写体にピントを戻す事が出来ます。

08_70-200mm-スイッチ1.jpg

 他にも、手ブレ補正では動体撮影に最適化されたMODE3が追加になっていたり、絞りリングが搭載されクリックのON/OFFが可能になっていたりしますので、動画撮影中にも音を立てずスムーズに絞りの開閉が可能になります。

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絞りリングを回して絞りを開閉させている

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絞りリングのクリック音をON/OFFできるスイッチ

フォーカスブリージング


 動画撮影する際にピント位置が移動すると、フォーカスブリージングといって画角が少し変わってしまう事があります。従来のG Masterレンズでもこのフォーカスブリージングを抑制していましたが、本レンズでは最新の設計技術により、更に抑制できるようになっているようです。サンプル映像を撮影してきましたのでご覧ください。


0.3倍の撮影倍率


 最大撮影倍率は0.3倍で、ワイド端70mmの最短撮影距離は40cmです。従来モデルは96cmでしたので、比較すると56cmも近くに寄って撮影する事ができます。風景撮影に出かけた時には、花やそこに止まった蝶々を大きく映すことができます。

11_最短撮影距離.JPG
70mm側の最短撮影距離で撮影

12_最短撮影距離_作例.JPG
最短撮影距離で撮影した写真

テレコン


 1.4倍、2倍のテレコンバーターを使用できるため、レンズの焦点距離を変えて撮影の幅を広げることも可能です。

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FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIに2xテレコンを装着

 200mm~400mmの超望遠を頻繁に撮影される方は、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの購入を検討されている方もいらっしゃると思います。写真家の坂井田富三さんが従来モデルのFE 70-200mm F2.8 GM OSS + 2xテレコンとFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを使った場合の比較作例を用いてレビューしていますので、こちらの記事も是非ご覧ください。

■ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS レビュー|αユーザーなら是非持っておきたいレンズ(坂井田富三)
坂井田さん記事へのリンク画像.jpg

さいごに


 これまで大三元レンズの描写力やAF速度、撮影倍率がこれだけ向上すれば、希少なレンズ素材を使用することで価格がぐんと上がるか、価格が同じでも重量が増えるものだと思っていました。「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」には良い意味で期待を大きく裏切られ、インナーフォーカスはそのままに、これだけの描写力や撮影倍率の向上がなされる中で価格は殆ど変わらず、質量も約29%軽量化され、動画撮影性能が向上するなど驚くべき進化を遂げたレンズになっていると感じました。今までI型を使っていた方は勿論、大三元の描写力に魅力を感じつつも重くて諦めていた方、動画撮影を楽しまれる方、素早く動く被写体を確実にものにしたい方などは是非本レンズを触って使用感や性能を確認してみて欲しいと思います。次回は写真家によるFE 70-200mm F2.8 GM OSS II レビューを公開したいと思いますので、そちらも楽しみにしていてください。


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