気軽に撮れるVlogの楽しみ方 撮影編|FPS24

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はじめに


 こんにちは、FPS24です。私たちは日常の出来事や旅行、カメラ機材のレビューなどをYouTubeで配信しています。これまでもVlogをはじめ、レンズレビュー動画など様々な動画を公開していますが、今回の記事では私たちのVlogや旅行動画の経験を活かして、皆さんも気軽に作れるVlogの楽しみ方をご紹介できればと思います。

 あくまで私たちなりの表現になりますが、考え方やポイントを整理してお伝えしますので、少しでも皆さんのVlog作りの参考や刺激になれば嬉しいです。今回の前編では撮り方などの撮影全般を中心に、後編では編集のコツなどを、普段の撮影の様子をまじえながらご紹介していきます。

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どんなカメラ・レンズがVlogに向いている?


 Vlog作りに必要なのは、まずカメラとレンズです。どのようなカメラがVlogに向いているか、というお話は作りたいものによって様々な選択肢がありますので、あえて細かく触れません。ただ、最低限必要なのは「動画撮影機能があるカメラ」ということです。

 スマートフォンはもちろんのこと、アクションカムやコンパクトデジタルカメラ、近年のミラーレスカメラのほとんどが動画撮影に対応していると思います。ご自身のスタイル、好みに合った物を選択するのがベストです。ただ、動画初心者の方や、あまり深く考えずに楽しみたい方は、オートフォーカスや手ブレ補正など、様々なオート機能が充実しているカメラであると安心です。

 私たちはいつも「SIGMA fp」を使用して撮影しています。上で紹介したようなオート機能にこだわらなければ、コンパクトでありながら動画撮影機能も充実しているので、日常的に持ち歩くのには最適だと思っています。このカメラの他にも、動画に向き・不向きのあるカメラがあると思いますが、試行錯誤しながら撮影するのもVlogの楽しみ方の一つです。

 レンズはSIGMAの「14-24mm F2.8 DG DN | Art」や、最近ではIシリーズの「24mm F2 DG DN | Contemporary」「20mm F2 DG DN | Contemporary」など、広角から超広角のレンズを使用することが多いです。

 これには理由があり、目の前の風景を広く記録できるのも当然ですが、動画撮影時に課題となる手ブレが「広角になればなるほど気になりづらくなる」というのも理由の一つであります。これに関しては後述で詳しく説明します。

 強弱のある演出をするためにズームレンズや望遠レンズも持っていくこともありますが、カメラやレンズのお話を始めるとキリがないのでこの辺にしておきましょう。

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普段はこのように手持ちしたカメラだけで撮影する時も多いです。

ジンバルは必要?


 Vlog撮影というと、カメラスタビライザー(ジンバル)を使用したスムーズなカメラワークやシネマティックで綺麗な映像をイメージする方も多いと思います。魅せるVlogや高いクオリティーで表現を極めて行くのも楽しみ方の一つでありますが、ここではもっと気楽に、最低限の機材で思い出を残す表現としてのVlogをお伝えできればと思っています。

 私たちのYouTubeチャンネルは特性上、人に伝える映像をメインに制作しているので、ジンバルやフィルターなどの様々な機材を併用して撮影を行っていますが、個人で楽しむVlogでは必ずしも必要なものではないと思っています。

 ただ、ジンバルを使用しないからと言ってむやみやたらに撮影してしまうと、使いづらい映像ばかりがストックされ、編集時に苦い思いをすることになってしまいます。そうならない為に、最低限の機材でどのような点に注意しながら撮影していけば思い出に残る良い映像が残せるかを、じっくりご紹介します。

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私たちがYouTube用に撮影する時のセッティングです。気軽なVlogで毎回これを持ち歩くのは流石に気がはばかられます。

NDフィルターは必要?


 しっかりとした動画撮影時には必須とも言えるNDフィルター、こちらも気軽なVlogを撮るのであれば必ずしも必要ではありません。動画撮影時におけるNDフィルターは、レンズに入る光の量を調節して絞り値やシャッタースピードを任意の値にすることで、レンズの特性を活かした思い通りの映像を撮影するために使用されます。

 もちろん映像のクオリティーや見栄えに左右される大切な機材の一つではありますが、無くてももちろん映像を撮ることができます。

 ジンバルを使わない手持ち撮影がメインの場合、NDフィルターを使わない時の方がメリットがある時もあります。こちらも詳細は後述でゆっくり解説します。

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クオリティーアップを目指してNDフィルターを使用する際は、可変式のNDフィルターがとっても便利です。

撮影に出かけよう!


 私たちのVlogは、当然ですがまず行き先を決めるところから始まります。この下調べが意外と楽しい時間です。調べ始めるとつい時間が経つのを忘れてしまうのが通例です。

 ここで気をつけないといけないのが、Vlogを撮影しにいくための場所を探すのではなく、皆さん自身が行きたい場所、行きたかった場所、楽しみたい場所にすることを忘れないでくださいね。目的はVlogを撮ることではなく「楽しい思い出の一部をVlogとして残すこと」。その方が自然で良い映像に仕上がると思っています。

 そう偉そうに言うものの、Vlogを撮る視点で行き先を探してみると、普段はあまり行かないようなスポットにも興味が出てきます。「この場所を映像で撮るとどんな風景になるんだろう」とか「何度も行っているけど映像で紹介したいからまた撮りに行きたい」などなど。新しい視点で旅を楽しめるのもVlogの魅力の一つだと思います。

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撮影のコツ


 行き先が決まれば、いよいよ出発です。ちょっとした撮影のコツをお伝えしますが、一番は「とにかくたくさん撮る」です。

 いきなり根性論のようなお話しになってしまいましたが、RECチャンスはいつも突然訪れます。面白い瞬間や気になった風景を瞬時に記録できると、より魅力的なVlogに仕上がるはずですし、何気ない一瞬や行動が動画として記録できるのがVlogの魅力です。ためらわずたくさん撮ることをお勧めします。

 ここで注意しないといけないのが、先ほどお伝えした「手ブレ」についてです。

 一度でも動画に挑戦したことのある方ならこれに悩まされたことがあると思います。もちろん前述のジンバルや三脚等を使用して安定した映像を撮影できる環境があるのであれば心配は無用だと思いますが、気軽に撮るVlogではなるべく機材を減らして軽量な装備で撮影を楽しみたいです。

 手ブレを抑える方法は様々なものがありますが、これから述べる3つの点を特に意識しておけば、ジンバルや三脚が無くても見やすい映像を撮影することができます。

(1) 歩いて撮らない
(2) カメラストラップを利用して手の振動を抑える
(3) 編集時にソフトウェアスタビライザーで手ブレを抑える

 上の3つは特に私たちが注意しているポイントです。もちろん、カメラに手ブレ補正機能がついていましたら存分に活用して良いと思います。ただ、カメラによっては手ブレ補正機能が思ったように機能しない場合もあります。ご自身のカメラでよく検証しながら、ベストな方法を探ってみてください。

 ちなみに私たちが使用しているSIGMA fpでは、動画撮影時はカメラ内電子手ブレ補正をOFFにして撮影しています。そのために、上記の3つのポイントに注意しながら撮影を行っています。


歩いて撮らない


 まず第一に、歩きながら撮影しない、ということ。手持ち撮影ではほとんど使えない映像になってしまいます。もちろん安全面でも大切なことです。写真を撮るときも皆さん立ち止まって写真を撮ることが多いと思います。それと同じく、映像を撮るときもしっかり足を止めて撮りましょう。ジンバルを使用した動きのある映像を撮影する際はしっかり安全確認をした上で撮影するのが鉄則です。

 下の映像は、手持ち撮影を行った際、歩いて撮った動画と足を止めて撮った動画の見え方の違いです。どちらが見やすい映像か、と言われると一目瞭然だと思います。




カメラストラップを利用して手の振動を抑える


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 皆さんもカメラを持ち歩くときはカメラストラップを使用する方も多いと思います。カメラストラップを利用して手ブレを抑える方法は、上の写真をご覧いただくとわかりやすいと思います。首からかけたカメラストラップをピンと張った状態でカメラを持ち、前方に軽く力をかけることでカメラが大きく安定します。

 パンやチルト(上下左右の動き)を生かしたカメラワークを意識するのも効果的です。その際は手先を動かすのではなく、体ごと重心を回転させると安定した映像を撮影することができます。

 下記の映像は、通常の手持ち撮影を行った映像と、カメラストラップで振動を抑えた映像を比較したものです。一工夫するだけで、より一段と見やすい映像が撮れていると思います。




編集時にソフトウェアスタビライザーで手ブレを抑える


 最後に、編集時にソフトウェア上でスタビライズをかけて手ブレを抑える方法です。近年のソフトウェアスタビライザーは非常に進化していて、高速で違和感のないスタビライズをかけることも可能になっています。上記のストラップを生かした手ブレ抑制を行っていなくとも、このソフトウェアスタビライザーで事足りることも多々あります。



 Adobe Premiere Pro では「Wrap Stabilizer」のエフェクト、DaVinci Resolve だと「スタビライゼーション」の項目があるはずです。数値を調節しながら、違和感のない映像を探ってみてください。

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 この際に、先述した「NDフィルターを使用しない」というメリットが生きてくる場面でもあります。NDフィルターを使用してシャッタースピードが遅くモーションブラーのかかった映像を撮影していると、スタビライズをかけたとしても上下左右に手ブレした際の画のブレが映像に残ります。そのままスタビライズをかけると、そのブレが意図しない形で映像に残り、違和感のあるものに仕上がってしまうことがあります。そういった違和感を除去するためにも、NDフィルターを使わず、速いシャッタスピードで一枚一枚クリアな映像を残すこともアイデアの一つでもあります。

どんなものを撮ればいい?


 二度目の言葉になってしまいますが「とにかくたくさん撮る」が一番の答えだと思います。ただ、どういったシーンを撮れば魅力的なVlogになるかをもう少し噛み砕いて説明すると、以下のようなシチュエーションが参考になるかもしれません。

 移動中の風景→行った場所の全景→そこからの景色→食事風景→そこで食べたもの→アクティビティー中の楽しいシーン→目に止まった印象的な風景→帰りの風景(などなど)

 このようなピンポイントで、思い出深い場所は欠かさず記録して残すことができれば良いと思います。これらをしっかり押さえておくと、編集も非常に楽で魅力的なものに仕上がる確率がぐんと上がります。これらは私たちもしっかり心がけているポイントです。ただ、撮影可の場所かどうかや撮影時のマナーはしっかり守りましょう。

その他、Vlogを彩るコツなど


 これまでご紹介した方法を頭に入れておけば、撮影した映像を後から見返しても、非常に見やすい映像が撮れていることが実感できると思います。ここからはさらに踏み込んで、より魅力的なVlogを作る上でおすすめのテクニックやコツなどをご紹介します。


タイムラプスに挑戦してみる


 タイムラプスとは、「低速度撮影」「微速度撮影」とも呼ばれますが、一定の間隔で撮影した静止画を1本の動画として繋げ、早送りのような魅力的な風景を撮影する表現方法です。



 撮影するのには長い時間と根気が必要になってしまいますが、私たちもホテルに宿泊するときや時間があるときは、風景をタイムラプスで記録しておくことがあります。Vlogとしての使い所は限られてしまいますが、ちょっとしたアクセントや導入部分としては、非常に魅力的な演出になることは間違いありません。


写真もたくさん編集時に挿入する


 Vlogといえば動画をイメージすることがほとんどだと思いますが、意識的に写真を挿入することでよりテンポ良く、楽しいVlogに仕上げることも可能になります。特に同行者がスマートフォンなどで気軽に撮った写真や風景を入れ込むことで、より思い出深いものに仕上がると思います。

 この方法は実は手ブレ対策の一つとしても有効です。常に動いている映像の箸休めとして写真を挿入することで、目が落ち着いて良いアクセントにもなります。

 また、冒頭に「手ブレを目立たなくするために広角・超広角のレンズを使用することが多い」とご紹介しましたが、どうしても望遠レンズの画を使いたい時は写真を撮影する事をお勧めします。三脚があればお話は別ですが、手持ちで無理に手ブレのある映像を撮るのであれば、パパッと写真を撮って挿入する方が見やすい映像になることが多いです。


音楽でVlogを彩る


 音楽でVlogを彩るのは非常に重要なポイントの一つです。その時の気分やテンションにあった音楽をチョイスすることが大切です。この辺りについては後編で詳しくご紹介できればと思います。

おわりに


 今回は私たちなりのVlogの作り方・前編として、見やすいVlogを構成する為の撮影方法をご紹介しました。もちろんご紹介したものが全てというわけではなく、他にも様々な方法や楽しみ方があります。

 長く説明をしてしまいましたが、何より大切なのは現地で楽しむことが一番、そしてトライアンドエラーを繰り返しながら試行錯誤の過程も合わせて楽しむことが大事です。回数を重ねていくと、自分なりのより良い撮影方法が見つかるはずです。

 次回は編集編という形で、撮影した動画をどのように繋げてVlogとしてまとめているか、私たちなりの方法でご紹介したいと思います。


■執筆者:FPS24
2019年12⽉からスタートした、2⼈組の映像ユニット。「SIGMA fp」「SIGMA fp L」を使⽤して旅⾏やVlogの動画を撮影しYouTubeで配信している。



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