「iPhone SE」の第3世代機は小さくてリーズナブルなカメラフォン!

三井公一

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待望のiPhone SE (第3世代)がついに登場!

 軽量かつコンパクトなサイズで人気が高かった「iPhone SE」。ようやく最新版の「iPhone SE(第3世代)」がお目見えしました。上位機種と同じ「5G対応」となり「A15 Bionicチップ」も搭載して魅力あるスペックに進化しています。また、気になるカメラ性能も「フォトグラフスタイル」に対応して写真撮影をより楽しめる端末になっていますよ。

iPhone SE (第3世代)の特徴

 この端末の特徴は何といっても手に馴染むサイズ感でしょう。4.7インチという小さめなスクリーンを搭載しているので、どの「iPhone 13」シリーズよりもコンパクトで持ちやすくなっています。大きくて重い端末が苦手な人や、セカンド端末として本機をチョイスする人にはピッタリなのではないでしょうか。ポケットに入れても重さをさほど感じません。先代モデルと同様に手の小さい女性にもフィットするサイズと重量ですね。「Touch ID」なのでマスク姿でも指先だけでカンタンにロック解除できるのも利点でしょう。

 「iPhone SE(第3世代)」は小さいけれど中身は本格派です。上位機種と同等の「A15 Bionicチップ」を積んでいるので動作スピードはキビキビしていて小気味よく、アプリの起動や写真撮影時も気持ちよく行うことが可能です。これはうれしいですね。また「5G」に対応しているので高速かつ快適な通信ができることも見逃せません。長く使える端末に仕上がっていると言ってもいいでしょう。

カメラスペックをチェック

 さて気になるカメラ性能について見ていきましょう。搭載しているリアカメラは1つで、12メガピクセル、28mm相当(35mm判換算)F1.8となっています。いわゆる高級コンパクトデジタルカメラと同等の画角なので、人物から風景、スナップなどあらゆるシーンで使いやすい焦点距離だと言えます。カメラは1つですが背景をぼかすことができる「ポートレートモード」や、6つのエフェクトを備えた「ポートレートライティング」ももちろん可能です。

 一番のキモは「コンピュテーショナルフォトグラフィー」が格段に進化したことではないでしょうか。「A15 Bionicチップ」の高速な演算性能を用いて、被写体の明るさやコントラスト、色味などを瞬時に判別、自動調整し最適な画像を作り出してくれるのです。

 ピクセル単位で異なる露出を把握して美しい絵を作り出す「Deep Fusion」や、集合写真で肌の色が異なる人々のスキントーンなどを良好な色合いにしてくれる「スマートHDR 4」など、誰でもシャッターボタンを押すだけで失敗のない写真撮影ができる「カメラフォン」になっています。はじめてスマートフォンを持つ方や、Android機から乗り換える人でも安心ですね。

iPhone SE(第3世代)の写りを検証

 それでは実際の写りを確認していきましょう。

 高台にある緑地公園からカメラを起動して撮影しました。28mm相当の画角は、手前のグリーンから遠方の街並みまで判別可能なほどの精細さです。空の明るさとグリーンの明るさを「A15 Bionicチップ」は良好にバランス取りしてくれました。見た目同様の再現性となっています。

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デフォルト撮影28mm相当(35mm判換算)

 同じ場所から思い切り最大までピンチアウトしてデジタルズームしてみました。さすがに塗り絵状態の絵になってしまいましたが、何が写っているかはわかるディテールを保っていますね。デジタルズームは最大までせず、わずかにとどめておく方が良さそうです。

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デジタルズーム撮影(最大拡大時)

 iPhone SE(第3世代)は4Kムービーの撮影も可能です。手持ちで鯉のぼりを撮影しましたが、手ぶれ補正機能もしっかりと働き、なおかつ鮮やかでスッキリとした露出と色再現性で美しい映像をキャプチャーできました。音声もいい感じですね。スチルだけでなくムービーもそつなくこなす端末と言えます。編集も「iMovie」で楽チンです。

 晴天の大通りを何気なく撮った1枚です。コンピュテーショナルフォトグラフィーに優れるiPhone SE(第3世代)は、建物の形を真っ直ぐと写し撮っています。また青空の明るさと色合いを、画面下の部分と絶妙にコントロールして、肉眼で見たかのように再現しています。ハイライト部とシャドウ部のバランスがすごいですね。

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 郊外にある公園をブラブラと散策しました。とても小さくて軽いiPhone SE(第3世代)は、気軽にポケットに入れて持ち歩けるのでスナップ撮影に最適です。この日は曇り空でしたがスッキリとした清涼感溢れるカットになりました。AIの力ですね。

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 とある酒蔵を訪ねました。巨大な木戸の重厚感をiPhone SE(第3世代)はディテール豊かに写し撮ってくれました。気軽にシャッターを切るだけで誰でもカンタンにキレイな写真を撮ることが可能です。

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 iPhone SE(第3世代)の28mm相当の画角はオールマイティーです。フットワークを活かし、被写体に寄ってワイド感を、離れてテレ感を演出して撮るとより絵に変化が生まれます。洋館を撮りましたが直線が真っ直ぐで気持ちいいカットになりました。

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 古民家の一室です。屋外は快晴で光量が豊かですが、内部は灯りがなく低照度の環境です。露出的には難しいシチュエーションですが、両方の明るさをうまくバランス取りしてそつのない写真に仕上がりました。

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 iPhone SE(第3世代)のレンズは1つでとても小さいですが、解像感と描写力はなかなかのものだと感じます。鉄骨が使われている重厚な橋げた部分と、タイル張りの壁面を見事に再現しています。素材感がリアルに伝わってくるほどですね。

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 再び古民家のカットですが、このようなコントラストが高い晴天のシーンは一般的なデジタルカメラで撮影すると案外難しいものです。しかしiPhone SE(第3世代)はシャッターをただ切るだけで、明暗差をうまく調整して自然な雰囲気の写真を撮ることが可能です。空の色もちゃんと出ていて、なおかつ室内の様子も潰れずに描いています。

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 土間のカマドを撮りました。実際にはもっと暗い場所なのですが、iPhone SE(第3世代)は明るく撮影してくれました。暗く表現したい場合は画面をタップして、表示された太陽アイコン部のスライダーを下方向に動かすといいでしょう。

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 iPhone SE(第3世代)は微妙な空模様の下で撮ったカットも自然な風合いに仕上げてくれます。ホワイトバランスもまずまずでほとんどのシーンで良好な写真を手にすることができるはずです。石造りのモニュメントが精細感高く撮れました。ボケ感も自然ですね。

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 空に泳ぐ(垂れ下がっていますが笑)鯉のぼりにiPhone SE(第3世代)を向けました。逆光の厳しいシチュエーションですが、鯉のぼりが完全なシルエットにならず、空の明るさとバランスよく自然に撮れました。太陽の周りに独特のフレアが認められますが気になるのはそれくらいでしょうか。

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「フォトグラフスタイル」で自分なりの表現ができる

 「フォトグラフスタイル」とは撮影前に自分好みの撮影パラメーター「トーン」と「暖かみ」を設定できる機能です。あらかじめ「標準」、「リッチなコントラスト」、「鮮やか」、「暖かい」、「冷たい」の5つがプリセットされていますが、スライダーを操作してオリジナルのテイストを設定して撮ってみましょう。あとからアプリの加工ではなく撮影前に自分なりのカラーを出すことができますよ。

標準.PNG
フォトグラフスタイル:標準
リッチコントラスト.PNG
フォトグラフスタイル:リッチなコントラスト
鮮やか.PNG
フォトグラフスタイル:鮮やか
暖かい.PNG
フォトグラフスタイル:暖かい
冷たい.PNG
フォトグラフスタイル:冷たい

iPhone SE(第3世代)の主要諸元

■サイズと重量
幅 x 高さ x 厚さ:67.3mm x 138.4mm x 7.3mm
重量:144g

■ディスプレイ
Retina HDディスプレイ
IPSテクノロジー搭載4.7インチ(対角)ワイドスクリーンLCD Multi‑Touchディスプレイ
1,334 x 750ピクセル解像度、326ppi
1,400:1コントラスト比(標準)
True Toneディスプレイ
広色域ディスプレイ(P3)
触覚タッチ
最大輝度625ニト(標準)
耐指紋性撥油コーティング

■チップ
A15 Bionicチップ
2つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載した6コアCPU
4コアGPU
16コアNeural Engine

■カメラ
12MP広角カメラ
f/1.8絞り値
最大5倍のデジタルズーム
進化したボケ効果と深度コントロールが使える
ポートレートモード
6つのエフェクトを備えたポートレートライティング
(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ)、ハイキー照明(モノ))
光学式手ぶれ補正
6枚構成のレンズ
LED True Toneフラッシュとスローシンクロ
パノラマ(最大63MP)
サファイアクリスタル製レンズカバー
Focus Pixelsを使ったオートフォーカス
写真とLive Photosの広色域キャプチャ
Deep Fusion
写真のスマートHDR 4
フォトグラフスタイル
高度な赤目修正
自動手ぶれ補正
バーストモード
写真へのジオタグ添付
画像撮影フォーマット:HEIF、JPEG

■ビデオ撮影
4Kビデオ撮影(24fps、25fps、30fpsまたは60fps)
1080p HDビデオ撮影(25fps、30fpsまたは60fps)
720p HDビデオ撮影(30fps)
ビデオの拡張ダイナミックレンジ(最大30fps)
ビデオの光学式手ぶれ補正
最大3倍のデジタルズーム
LED True Toneフラッシュ
QuickTakeビデオ
1080pスローモーションビデオ(120fpsまたは240fps)に対応
手ぶれ補正機能を使ったタイムラプスビデオ
ナイトモードのタイムラプス
映画レベルのビデオ手ぶれ補正(4K、1080p、720p)
連続オートフォーカスビデオ
4Kビデオの撮影中に8MPの静止画を撮影
再生ズーム
ビデオ撮影フォーマット:HEVC、H.264
ステレオ録音

まとめ

 iPhone SE(第3世代)は小さくて軽く、シャツのポケットに入れて軽快に使えるものになっています。上位機種のように3つのカメラを搭載するなど派手さこそありませんが、質実剛健で「5G」対応、「A15 Bionicチップ」搭載と長く使えるものになっていると感じました。また価格もリーズナブルなのがうれしいですね。ぜひカメラのキタムラ店頭で手に取ってお試しください!わからないことはエキスパートのスタッフに尋ねてみましょう。

■写真家:三井公一
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービー、執筆、セミナーなどで活躍中。有限会社サスラウ 代表。

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